福島第一原発事故で東電担当者ら９人不起訴

4月3日 19時15分

福島第一原子力発電所の事故を巡り東京電力の元会長など旧経営陣らに続いて告訴・告発されていた当時の東京電力の津波対策の担当者や原子力安全・保安院の元幹部ら９人について東京地方検察庁は全員を不起訴にしました。

福島第一原発の事故を巡っては去年１２月、政府の事故調査・検証委員会が関係者の証言記録を新たに公開するなどしたため、福島県の住民グループなどが当時の東京電力の津波対策の担当者や原子力安全・保安院の元審議官ら９人についても業務上過失致死傷の疑いがあるとして告訴・告発していました。
これについて東京地方検察庁は３日、「原発事故の前に今回の規模の津波が発生し原発の主要機器が浸水する危険性を認識すべき状況にあったとは認めがたい」などとして全員を不起訴にしました。
原発事故を巡っては今回の９人とは別に東京電力の勝俣恒久元会長など旧経営陣らも不起訴になっていますが検察審査会は勝俣元会長ら３人について「起訴すべき」と議決し強制的に起訴するかどうか２回目の審査が行われ判断されることになっています。