昔、実家で食べたあの味が忘れられない。誰しもが感じるこの思いですが、地方出身者の方であればなおさらなのではないでしょうか。日本全国各地には、ご当地ならではの調味料があったりしますよね。関東のスーパーなどでは手に入りにくいけれど、実家のスーパーでは大定番。同級生も、近所の人もみんな使っていた調味料、そうしたご当地調味料って全国にたくさんあります。
今回はそのなかでも有名なご当地調味料3つに注目して、そんなご当地調味料を使ったレシピを御紹介します。都内でその調味料を購入できる場所も御紹介しますので、ぜひ久しぶりにあの味を思い出してみてはいかがでしょうか。もちろん、食べたことないという人も、どれもその地方で長く愛されてきたものばかりなので、味については間違いなし! 一度試してみることをオススメします。
1. 宮崎県の大定番・戸村の焼肉のたれ
宮崎県では大半のお宅の冷蔵庫にあるとも言われているのが、こちらの「戸村の焼肉のたれ」。昭和40年に精肉店として営業を始め、販売していたお肉の漬けダレを売ってほしいというお客さまからの声によって、こちらの「戸村の焼肉のたれ」の販売は始まったと言います。
しょうゆをベースにして、にんにくやしょうが、たっぷりのリンゴとバナナが入った「戸村の焼肉のたれ」は濃厚な甘辛味。手作りをモットーに今も宮崎県日南市の工場で作られています。どんな食材も戸村ならではの味に染めてしまうこのタレは、白いごはんにかけるだけでもごはんが進みます。
都内では新宿駅南口にある宮崎県のアンテナショップ「新宿みやざき館 KONNE」で購入可能です。
新宿みやざき館 KONNE
住所:東京都渋谷区代々木2-2-1
電話:03-5333-7764
http://www.konne.jp/
それでは「戸村の焼肉のたれ」を使ったレシピを御紹介します。
マグロのタレユッケ丼
材料 1人分
作り方
そのままでもごはんが進んでしまう「戸村の焼肉のたれ」ですが、こうして食材と和えることで更にその旨味が引き立ちます。「戸村の焼肉のたれ」と黄身の濃厚さが絡んで、たまらない美味しさに。炒め物などにも「戸村の焼肉のたれ」は使えるので、ぜひいろんな料理に使ってみてください。
2. 石川県民の心の味・とり野菜みそ
石川県民であれば誰もが知っているとも言われるのが、こちらの「とり野菜みそ」。ルーツは江戸時代まで遡ると言われており、北前船(きたまえぶね)で商いを営んでいた初代当主が、船乗りたちが身体を壊さないようにと、野菜なども食べやすくするために考えられたのがこの味噌だったと言います。
正式に創業したのは昭和39年。お米の麹と大豆で作る石川県に伝わる家庭味噌をベースにしながら、香辛料や魚介のエキスなどを入れて作られています。まろやかなその味わいはどんな食材にも合い、「とり野菜みそ」を使った様々なアレンジレシピも考案されています。
都内では銀座一丁目駅からほど近い石川県のアンテナショップ「いしかわ百万石物語・江戸本店」で購入することができます。
いしかわ百万石物語・江戸本店
住所:東京都中央区銀座2-2-18 TH銀座ビル
電話:03-6228-7177
http://100mangokushop.jp/
味噌ゴマ豆乳鍋焼きうどん
材料 2人分
- うどん(茹で)・・・2玉
- 白菜・・・・・・・・・1/8株
- にんじん・・・・・・・1/4本
- しめじ・・・・・・・・1/2株
- 長ネギ・・・・・・・・1/2本
- A豆乳・・・・・・・・100cc
- A水・・・・・・・・・150cc
- すりごま・・・・・・・大さじ1
- とり野菜みそ・・・・・1/2袋
- 卵・・・・・・・・・・2個
作り方
- 白菜はざく切りにする。にんじんは飾り切りにする。しめじは石づきを切り落としてほぐす。長ネギは斜め切りにする。
- 鍋にAを入れ中火にかけて煮立たせ、すりごま、とり野菜みそを加えて溶かす。
- 1の長ネギ以外の野菜、うどんを加えてひと煮立ちしたら長ネギと卵を加え、卵が半熟になるまで煮る。
「とり野菜みそ」に今回はすりごま、豆乳を加えてアレンジしたうどんをつくってみました。冷蔵庫にお肉がないときでも「とり野菜みそ」さえあれば、とっても美味しい鍋焼きうどんができますよ。当時の船乗りさんを支えていた「とり野菜みそ」は、今では一人暮らしの強い味方です。何にでも合うので、ぜひいろいろ試してみてください。
3. 博多の定番ドレッシング:キャベツのうまたれ
1999年発売開始と、前の2つと較べると、そこまでの歴史はありませんが、博多の人々のあいだですっかりお馴染みとなっているのが、こちらの「キャベツのうまたれ」。博多の焼き鳥屋さんでは元々お酢ベースのタレをかけて焼き物の下に敷かれたキャベツを食べる風習があり、発売元のくばらコーポレーションがここに注目。博多中の評判のやきとり屋さんを食べ歩いて完成したのが「キャベツのうまたれ」になります。
黒酢やしょうゆをベースに様々な調味料がブレンドされている「キャベツのうまたれ」はさっぱりとしながらも、しっかり芯のある味わい。博多ではすっかり人気となり、キャベツだけでなく、様々な食材のドレッシングに用いられるようになっています。
都内では有楽町駅そばの東京交通会館内にある福岡のアンテナショップ「ザ・博多」で購入するjことができます。
ザ・博多
住所:東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館 B1
電話:03-6273-4468
キャベツのうまタレペペロンチーノ
材料 2人分
- スパゲッティ・・・・・・160g
- キャベツ・・・・・・・・1/6個
- にんにく・・・・・・・・1かけ
- オリーブオイル・・・・・大さじ3
- 輪切り唐辛子・・・・・・適量
- キャベツのうまたれ・・・大さじ2
作り方
- キャベツはざく切りにする。にんにくはみじん切りにする。
- 鍋にたっぷりの湯を沸かして1%の塩を加え、スパゲッティを袋の表示より1分短く茹でる。茹で汁(大さじ2)はとっておく。
- フライパンにオリーブオイル、にんにく、輪切り唐辛子を入れて弱火で熱し、香りが立ったらキャベツを加えてさっと炒め、茹で汁を加える。
- 3にスパゲッティとキャベツのうまたれを加えてよく和え、器に盛る。
「キャベツのうまたれ」の酸味と旨味がオイル系パスタに見事にマッチする一品です。食物繊維が豊富で、ビタミンにも恵まれているキャベツをたっぷり摂れるということで女性に嬉しいパスタと言えるかもしれませんね。手軽にできるので、ちょっと食事を作らなきゃいけない時などに便利ですよ。
今回、御紹介したご当地調味料、実は私もキャベツのうまたれは初体験だったのですが、すっかり虜になってしまいました。ノンオイルドレッシングとしてもとっても美味しくいただけます。
みなさんの懐かし調味料はなんですか? ぜひ教えていただきたいです。
haru
1993年12月3日生まれ。フードコーディネータースクールを卒業後、料理家、フードコーディネーターのアシスタント経験を経て独立。フードコーディネート、レシピ開発などをさせていただいています。
編集:フードクリエイティブファクトリー http://foodcreativefactory.com/