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2015-03-14

筒井康隆の最高傑作?かもしれぬ「SF教室」が昨年復刊。お値段は3000円/タイムマシンの元祖は?

| 筒井康隆の最高傑作?かもしれぬ「SF教室」が昨年復刊。お値段は3000円/タイムマシンの元祖は?を含むブックマーク 筒井康隆の最高傑作?かもしれぬ「SF教室」が昨年復刊。お値段は3000円/タイムマシンの元祖は?のブックマークコメント

山本弘氏が3連続の、面白いブログ記事を書いている。

クリプトムネジアの恐怖・1 http://hirorin.otaden.jp/e414841.html

クリプトムネジアの恐怖・2 http://hirorin.otaden.jp/e414848.html

クリプトムネジアの恐怖・3 http://hirorin.otaden.jp/e414850.html

メインのテーマは、「いかに”斬新なアイデア”を思いついても、先行作があったら?」「以前読んだ作品を、内容は忘れた…つもりでも無意識に記憶に残り、自分のアイデアのような気がして思い出したら?」「先行作があったと気付いたら、自分のアイデアは捨てるべきなのか?」といった重要な話で、いちいち頷ける話、たぶんこれを基本ラインに考えるべき話なのだが、逆にもっともすぎて付け加える感想とかあんまり無い(笑)

ふたつ、俺的に重要な情報を抜き出しておく。

筒井康隆の「SF教室」が昨年復刊!!(「48億の妄想」と合本)

自分は実は山本ブログを「3」から読みはじめてしまったので「筒井康隆のSF教室を読んだほうがいい」と書いてあったのみて「あれ?今読もうと思って読めるの???」と自分で検索を始めた。

そして、オリジナルの本が25000エンという高値をつけていて(笑)

SF教室 (ポプラ・ブックス)

SF教室 (ポプラ・ブックス)

だけれども昨年、復刊したという情報も得たのでありました。

ただ、この復刊情報は山本氏、(1)にて紹介してたのです(笑)


とにかくねえ・・・この「SF教室」は、日本SF界の一等星として輝き続けるあの筒井康隆が、子供向けに分かりやすく、啓蒙的なガイドブックを書こうとしたという奇蹟の一冊だ。ネズミ一匹を駆除するためにちきゅうはかいばくだん、みたいなレベルの話(笑)

ほんとうにものすごくすごい。

まだ未読の人、特に中学生小学生高学年をSFに誘導したい人にはほとんどハーメルンの笛のような効能をもたらすだろう。

ただ3000円か・・・いや、普通なら買いの値段だが、なんか自分は完全に血肉化してるという自信があるので(笑)、いま再会しなくてもいいような気もするんだよね(笑)。いや、でもすごい本だ。

ちなみに、日本SF御三家星新一小松左京筒井康隆・・・では、自選をふくめてこの三作品を紹介している。

妄想銀行 (新潮文庫)

妄想銀行 (新潮文庫)

明日泥棒 (ハルキ文庫)

明日泥棒 (ハルキ文庫)




タイムマシン」の創作者が判明!!H・G・ウエルズではなかった?

【創作系譜論】

http://hirorin.otaden.jp/e414850.html

ウェルズの『タイムマシン』を思い出してみればいい。現代のSF作家の中にも、作中にタイムマシンを登場させる人は大勢いる。でも、それはウェルズの盗作じゃない。ストーリーが違っていれば別の作品だ。

 さらにタイムマシン自体も、ウェルズが世界で最初に思いついたのではない。1887年に、スペイン作家エンリケガスパール・イ・リンバウが書いた『時間遡行者』という小説が最初だと言われている(ウェルズの『タイムマシン』は1895年の作)

 実はウェルズタイムマシンというアイデアを何度も書き直している。1888年アマチュア時代に書かれた初期作品「時の探検家たち」は、田舎の村に引っ越してきた変人科学者がひそかに作っていたのが、実はタイムマシンだった……という話。タイムマシンというアイデアを提示しただけで終わってしまい、なんともつまらない。

「これではいかん。やはりタイムマシンというものを出すなら、遠い未来、それこそ地球の終わりまで行くような壮大な話にしなくてはいけない」

 おそらくウェルズはそう反省したのだろう。こうして書き上がったのが、僕らの知る『タイムマシン』だ。

タイムマシン」はゾンビと並んで、一人の「アイデア」が「ジャンル」になっていく過程を観察しやすいから、自分もこの「創作系譜論」と銘打ってるブログ記事の中では重視している。キリンの首とかガラパゴス諸島みたいなもんかな(笑)

にしても、ウエルズ以前にいたのだね。

ウエルズに今「タイムマシンの父」たる名誉が贈られているのは、山本氏の言うとおりなるべくしてなったのだろうけど、やはりリンバウ氏にも、相応の名誉というか、せめてちょっと一礼するぐらいはしておきたい、と思いました。

しかしまあ、顕彰のためにウィキペディアの「タイムマシン」に追加しようと思ったら、すでに記述されていてワラタ。じゃあ、ウェルズアマチュア時代の作品を追加しておこうかね。

ウィキペディアの「タイムマシン」

PoetPoet 2015/03/14 11:24 ラノベは読まないし、ゲームも一切やらないのだけど、異世界物のパロディとして、海外では、ラリー・ニーブンの「終末も遠くない」(ハヤカワ「無常の月」収録)などがありますね。発表は1969年だって。

gryphongryphon 2015/03/14 11:29 ほほう、それで検索すると「消えていく」シリーズのウィキペが紹介されるグーグルの優秀さよ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AD%94%E6%B3%95%E3%81%AE%E5%9B%BD%E3%81%8C%E6%B6%88%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%8F

あっ、この「魔法の基となるマナが天然資源で、枯渇しかかってる」って設定、何かで読んだか聞いたことあるな!?原典よりガイドブックが好きな人間の弊害だ(笑)とすると筒井「SF教室」も弊害が大きいかも(笑)

れんとれんと 2015/03/14 13:08 ファンタジー……パロディ……鈴木土下座衛門 うっ、頭が

herecy8herecy8 2015/03/14 15:11 魔王と勇者モノパロディなら、「魔法陣グルグル」は欠かせないのでは。1992年で、ドラクエパロディでかつ、オリジナルの長編としても成立したはしりだったように思います。