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中国人の”出産ツアー” アメリカで一斉捜索3月4日 17時25分
子どもにアメリカ国籍を取得させようと、アメリカで出産する中国人女性が後を絶たないなか、アメリカの捜査当局は、出産をあっせんする業者が中国人妊婦の渡航目的を偽って入国させている疑いがあるとして、3日、カリフォルニア州内の関係先を一斉に捜索しました。
捜索を受けたのは、中国から出産のためアメリカを訪れる「出産ツアー」の参加者たちが滞在していたとみられるカリフォルニア州内の住宅の部屋などおよそ40か所です。
アメリカの移民局は3日、ツアーのあっせん業者が妊婦たちの渡航目的を「旅行」などと偽ってアメリカに入国させている疑いがあるとして、警察などと合同で捜索を行いました。
アメリカで生まれた子どもは両親の国籍を問わずアメリカ国籍を取得できることから、中国では富裕層を中心に「出産ツアー」の人気が広がっていて、妊婦たちは、あっせん業者に日本円で180万円から600万円ほどの費用を払い、出産のためにカリフォルニア州で短期滞在をしていたということです。
現地のメディアは「出産ツアー」に対してこれほど大規模な捜索が行われたのは初めてだと伝えていて、移民局は今後、捜索で得られた情報を基に「出産ツアー」に法的な問題がないか、慎重に調べを進める方針です。
「出産ツアー」は、アメリカの西海岸やサイパンなど各地で行われていますが、一般住宅に多数の中国人妊婦が滞在し、近隣の住民とトラブルになるケースが出ているほか、「法的に問題はないとしても金で国籍を買うような行為だ」などとして批判の声も上がっています。
アメリカの移民局は3日、ツアーのあっせん業者が妊婦たちの渡航目的を「旅行」などと偽ってアメリカに入国させている疑いがあるとして、警察などと合同で捜索を行いました。
アメリカで生まれた子どもは両親の国籍を問わずアメリカ国籍を取得できることから、中国では富裕層を中心に「出産ツアー」の人気が広がっていて、妊婦たちは、あっせん業者に日本円で180万円から600万円ほどの費用を払い、出産のためにカリフォルニア州で短期滞在をしていたということです。
現地のメディアは「出産ツアー」に対してこれほど大規模な捜索が行われたのは初めてだと伝えていて、移民局は今後、捜索で得られた情報を基に「出産ツアー」に法的な問題がないか、慎重に調べを進める方針です。
「出産ツアー」は、アメリカの西海岸やサイパンなど各地で行われていますが、一般住宅に多数の中国人妊婦が滞在し、近隣の住民とトラブルになるケースが出ているほか、「法的に問題はないとしても金で国籍を買うような行為だ」などとして批判の声も上がっています。
参加者急増の背景は
こうしたあっせん業者はアメリカに多数存在するとみられますが、今回、関連施設が捜索を受けたあっせん業者の1つは、1999年の創業以来、これまでに中国から4000人の妊婦を「出産ツアー」でアメリカに受け入れたとしています。
また、アメリカのCNNテレビは、出産のために中国からアメリカを訪れる妊婦の数について、中国の国営メディアが報じた数字として、2008年に年間4200人だったのが、2012年にはおよそ1万人と倍以上に増えていると伝えています。
増加の背景について、移民局などは、アメリカ国籍があれば、子どもたちがよりよい教育を受ける機会が得られ、将来へのチャンスが広がると考えられていると分析しています。
そのうえで、子どもが21歳になれば両親にも永住権が認められるため、将来へのいわば「保険」として、子どもにアメリカ国籍を取得させたい人が増えているとも指摘しています。
また、アメリカのCNNテレビは、出産のために中国からアメリカを訪れる妊婦の数について、中国の国営メディアが報じた数字として、2008年に年間4200人だったのが、2012年にはおよそ1万人と倍以上に増えていると伝えています。
増加の背景について、移民局などは、アメリカ国籍があれば、子どもたちがよりよい教育を受ける機会が得られ、将来へのチャンスが広がると考えられていると分析しています。
そのうえで、子どもが21歳になれば両親にも永住権が認められるため、将来へのいわば「保険」として、子どもにアメリカ国籍を取得させたい人が増えているとも指摘しています。