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 家電量販大手エディオン(本社・大阪市)の販売戦略に関するデータを不正取得したとして、大阪府警は13日、エディオンから転職した上新電機(同)の元部長を不正競争防止法違反(営業秘密の不正取得)容疑で逮捕し、発表した。「上新電機で役に立つと考えてデータを抜き取った」と供述しているという。

 生活経済課によると、逮捕したのは兵庫県西宮市浜甲子園2丁目の笹沢淳容疑者(52)。昨年末に上新電機を懲戒解雇された。

 笹沢容疑者は昨年1月21日、パソコンを遠隔操作するソフトを使い、エディオンの事務所の共用パソコンから、各店舗の売上高や広告出稿計画など、販売戦略に関する営業秘密が入ったデータ4件を抜き取り、上新電機本社内のパソコンに転送した疑いがある。個人情報は含まれていないという。府警は他にも取得したデータがあるとみている。

 府警によると、笹沢容疑者は住宅リフォームを手がけるエディオン子会社の取締役を務めながら、2013年4月にエディオンに部長として入社したが、同年12月に退職し、翌14年1月に上新電機に移った。転職後も住宅リフォームを担当していたという。ソフトは退職前の13年11月ごろにインストールされたとみられる。「上新電機で格好をつけたかった。エディオンに損害を与える目的はなかった」と述べているという。

 笹沢容疑者は、退職後1年間は競合他社へ転職せず、秘密を保持するとの誓約書をエディオンに提出していたが、同社は笹沢容疑者が上新電機に転職したとの情報を得て昨年2月に調査を始め、昨年8月に告訴していた。

 上新電機の広報担当者は「本人からの応募があり、採用した。個人でやったことで、当社としては指示もしていないし、一切関与していない。情報を活用した事実もない」と説明した。

 民間信用調査会社によると、昨年3月決算期の売上高は、エディオンが約6846億3300万円で業界3位、上新電機は約3934億4300万円で6位。