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米 火星有人探査へ研究開発1月4日 4時17分
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2030年代に火星に人類を送り込むことを目指しているアメリカは、ことし3月から長期間の宇宙滞在が人間の体に与える影響を詳しく調べる計画で、火星の有人探査に向けた研究開発が一層進むことになります。
世界の宇宙開発をリードするアメリカは、2030年代に火星に人類を送り込むことを掲げていて、先月、次世代の宇宙船「オリオン」の無人の試験機の打ち上げを成功させました。
アメリカはことし、火星の有人探査に向けた研究開発を一層進める計画で、3月からは、長期間の宇宙滞在が人間の体に与える影響を詳しく調べることにしています。
具体的には、高度400キロを飛行する国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を1年間、滞在させ、宇宙を飛び交う放射線や無重力状態が骨や筋力、それに脳や眼球など人間の体にどのような影響を与えるのかを見極めます。
火星に行って地球に帰ってくるまでには最短でも1年半はかかると言われていて、アメリカは、火星に人間を安全に送り込み無事に帰還させる技術の開発につなげたいとしています。
アメリカはこのほか、去年9月に火星を周回する軌道に到達した無人探査機「メイブン」による観測で、火星の大気の構造や地表に降り注ぐ放射線の量のデータを集めて、人類が最初に降り立って安全に活動できる場所の候補地選びに生かすことにしています。