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 米グーグルが運営する無料のウェブメールサービス、「Gメール」が27日以降、中国でほとんど使えなくなっている。中国当局がネット規制を強めた可能性がある。

 複数の中国メディアによると、27日から全国でパソコンやスマートフォンを使ってのGメールの送受信ができなくなった。グーグルがネットの利用や規制の状況について公表しているサイトによると、26日から27日にかけて中国でのGメールのデータ流量が急減し、以降はほとんどゼロになっている。

 グーグルは中国政府が検閲への協力を求めることに反発し、2010年3月に中国本土の検索サービスを停止した。その後は香港のサイトを通じて検索できるようにしていたが、現在は中国本土から通常の手段ではアクセスが難しい。

 Gメールはグーグルの検索サービス停止後も利用でき、中国のユーザーからも人気を集めていた。今回の原因について、「中国政府のネット上での規制措置がバージョンアップしている」(香港メディア)との指摘が挙がる。企業や個人に他社のサービスの利用を促し、グーグルにさらなる圧力をかけている可能性もある。(北京=斎藤徳彦)