千種辰弥、柳谷政人
2014年11月29日17時00分
107人が死亡した2005年のJR宝塚線(福知山線)脱線事故で、JR西日本は29日、兵庫県伊丹市で被害者への説明会を始め、電車が衝突した9階建てマンション(同県尼崎市)の保存最終案を提示した。18年ごろに完成するとしたスケジュール案も示した。
JR西が7月にまとめた案では、事故の痕跡が残る部分を中心に1階から4階までを階段状に保存。全体を大きな屋根で覆い、線路側には壁を設置する。マンションは住民や乗客からは見えないが、運転士からは見えるようにして、安全を意識させる構想だ。遺族の半数以上が前向きな評価だったが、「運転士や乗客からもっと見えるように」などの意見もあった。
最終案ではこれらの声を反映し、運転士から見える側の壁は透明なガラスにして、マンションを認識しやすくした。屋根もガラス張り部分を増やし、現場の明るさを確保。手を合わせた形を表現した慰霊碑は、やや高くして形状も変えた。
事故を伝える碑を設置し、「重大な事故を惹(ひ)き起こしたことを心からお詫(わ)びし このような事故を二度と発生させず安全な鉄道を築いていくことを誓う」としたJR西のおわびや安全の誓いを入れる。別の碑には、遺族の了解を得られた犠牲者の名前を刻む。
JR西は説明会で出た遺族らの意見を踏まえたうえで、来春に整備計画を決定する。来年度には設計に着手し、同年度末までに着工する。完成まで3年程度かかる見通しという。(千種辰弥、柳谷政人)
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朝日新聞社会部
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