第三文明の取材受ける度にこういう批判がくるけど、読売新聞に出ても自民とねんごろとは言われない不思議。ちなみに僕は超党派・無宗教です。 “@shinjinarumi: 駒崎なんとかって人は、創価公明とねんごろなのか、ふ〜ん。 pic.twitter.com/QsyHf31tRD”
— 駒崎弘樹:Hiroki Komazaki (@Hiroki_Komazaki) 2014, 11月 19
駒崎さんが変な人に絡まれていますね。ぼくも「第三文明」にたまに出ているので、同じようなことを時折言われます。いや、あんまり語られないけど第三文明はいい雑誌なんですよ。その理由を解説しましょう。
1. 記事のセンスがいい
何より、センスがすばらしいんですよ、すごく地味に。
たとえばこちら最新号の中吊り。特集「日本政治の挑戦」のインタビューの内容もいいですし、安達祐実さんのインタビュー、「手話ダンス」の紹介とか、実に個人的なツボをついてくれます。「江戸しぐさ」のデタラメについてのインタビューも面白そうですし、西部忠さんの「新たな貨幣の登場を考える」とかもいいですよね。「第三文明」の文字を見なければ、ごく普通に手に取ってみたい雑誌になると思います。
ぼくが出た11月号も面白かったです。自分が出ている記事を褒めるのもなんですが、特集「若者の未来」はいい記事でしたよ。
異論ありそうですが、特集のセンスがNHKの「ニッポンのジレンマ」と似ている気がしています。実際、11月号は9月末のジレンマと絶妙に被っている感じがあります。
というわけで魅力①。記事が普通に面白いんです。
2. 政策提言になる
もう一つは、良くも悪くも?この雑誌は公明党の偉い人が読んでいるので、言いたいことを言えば、それがそのまま政策提言になります。ぼくがたまにこの雑誌に出ているのは、そういう狙いもあったりなかったり。公明党の幹部クラスの人々+熱心な読者に自分が言いたいことを伝えられる機会なんて、そうそうありませんからねぇ。
創価学会と公明党に関してはご存知の通り賛否両論ありますが、実際に政治的な力を持っているわけですし、利用できるなら利用すればいいんじゃない?とぼくは思っております。実際、公明党は政策としても若者や社会的弱者の方向を見ているので、共感する部分が多々ありますし。
3. 原稿料が高い
内部事情…というほどのことではないですが、第三文明は原稿料が比較的高いのですよ。めちゃくちゃ高い!というわけではないんですが、とりあえず、ぼくが今まで登場した雑誌のなかではもっともギャラがいいです。要するに、ちゃんとお金かけて記事作っているわけですね。記事のレベルの高さは、経営的な安定性にもあるんだと思います。
この雑誌不況のなかで高い報酬を支払えるのは、それだけ熱心に読んでいる読者が多いということなのでしょう。ほんと、これはすごいことだと思います。宗教コミュニティと繋がった社会派メディアというのは、今後さらに力を増していくのかもしれませんね。
創価学会って今後どうなっていくんだろ?
ただし、創価学会自体のパワーが落ちていくことも考えられますから、第三文明の10年後はよくわかりません。歴史を見るに、新興宗教は割とすぐに淘汰されていくものですし。
最近はPL学園の「PL教団」がなんか危うい感じです。あんまり知られていませんが、PL学園は宗教コミュニティと繋がってるんですよね。「人生は芸術である」という、ちょっと珍しい教えを説いています。けっこう共感。
人生は自己のイメージを造型する(芸術する)ことが本義です。
「美の創造」とか「個性表現」とかいう言葉がありますが、その本質は自分自身を表すことである、と言えましょう。
人間が生きるということは“表現”という形をとることによってしか現実性をもつことはできません。人間は“表現の態”において生きているのであり、表現の中で自己の生命を現実化しつつ生きているのですから、人間を正しく理解するためには、表現ということを理解することが必要です。今私たちがしていること(表現)には、自己の全生命が現実化されているという厳粛な事実を認識し、その上に立って自己の行動を決定していくことが大切です。
衰退が想像される一方で、格差が広がっていくことを考えると、創価学会のような宗教コミュニティはより強力になっていくような気もします。宗教コミュニティはSNSのようなもので、入っている人が多ければ多いほど価値が高まるはずなので、この規模の教団は今後登場しえないのかな、とも。宗教の未来というものは、考えていくと非常に面白いテーマです。
創価学会の歴史と現状については、この本が詳しいです。宗教学者の島田先生の客観的な解説書。
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