2014年11月19日15時01分
京都府向日(むこう)市で昨年末に死亡した男性の遺体から青酸化合物が検出された。内偵捜査を進めてきた京都府警は19日、妻の筧(かけひ)千佐子容疑者(67)を殺人容疑で逮捕した。一昨年に大阪で死亡した交際相手からも青酸化合物が検出されており、連続不審死事件の可能性が出てきた。
昨年12月28日夜、筧勇夫さん(当時75)が京都府向日市の自宅で倒れた。救急隊員が駆けつけたときには心肺停止の状態。搬送先の病院で死亡が確認された。
京都府警が司法解剖を依頼したところ、心臓の血液などから致死量を超える青酸化合物が検出された。「えらい事件や」。捜査員に緊張が走ったという。捜査線上に浮かんだのは、119番通報した妻の千佐子容疑者。当初、自宅を調べた時には青酸化合物はなかったという。
千佐子容疑者は佐賀で生まれ、現在の福岡県北九州市で育った。高校を卒業後、銀行員として働いているときに最初の夫と出会い、結婚した。逮捕前に取材に応じた千佐子容疑者によると、20年以上連れ添ったこの印刷会社経営の夫が死亡した後、結婚相談所で知り合うなどした相手と再婚や交際を繰り返し、相手が亡くなるたびに遺産を相続したという。
捜査関係者によると、再婚、交際した相手は勇夫さんを含め10人を超え、このうち6人は死亡。ほかは体調不良となったという。相続した預貯金や家などは数億円にのぼったという。
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朝日新聞社会部
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