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 大西洋クロマグロの主な漁場、東大西洋・地中海の漁獲枠が来年から3年間、毎年2割ずつ増えることになった。先行した漁獲規制の効果で資源が回復してきたためで、日本への供給も増える。絶滅危惧種に加わった太平洋クロマグロは来年から規制が本格化する。

 イタリアのジェノバで開いた大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)で、2年ぶりの増枠に合意し、水産庁が18日発表した。2015年の漁獲枠は14年より2割増えて1万6142トン。このうち日本の割当量も2割増の1345トンになる。いずれも17年まで2割ずつ増やしていく。

 日本で高級すしネタとして人気のクロマグロは、4割程度がこの海域からだ。割当量の約6割を占める欧州連合(EU)を通じた輸入も増える見込みで、この点では、値下がりにつながる可能性がある。