堀込泰三 - HOW I WORK,キーパーソン,コミュニケーション,健康,生産性向上 10:00 PM
職場にPCは持ち込まない:クラウドファンディングの草分け「Indiegogo」CEO、スラヴァ・ルービンの仕事術
敏腕クリエイターやビジネスマンに学ぶ仕事術「HOW I WORK」シリーズ第80回。全米で人気のWiFiホットスポット「Karma」のCEO、スティーブン・バン・ウェル(Steven van Wel)氏に続く今回は、クラウドファンディングサイト「Indiegogo」のCEOであるスラヴァ・ルービン(Slava Rubin)氏にインタビュー。
ルービン氏が仲間と一緒にIndiegogoを立ち上げたのは2008年。サンダンス映画祭で、インディペンデント映画の資金調達が当初の目的でした。以来、オンラインクラウドファンディングの草分けとして、新しい時代を築いてきた同社は、今ではあらゆる種類のプロジェクトをホストしています。もちろん、キャンペーンによっては賛否を呼ぶものもあるため、支援を決める前に、細かい規約までよく読むことを忘れずに。それでも、クラウドファンディングが世の中にもたらしたイノベーションの爆発を、誰も否定することはできないでしょう。
今回はそんなルービン氏に、気になる仕事術を聞きました。
氏名:スラヴァ・ルービン(Slava Rubin)
居住地:しょっちゅう移動していますが、主に時間を過ごしているのはサンフランシスコとニューヨークです。どちらにも、当社のメインオフィスがあります。
現在の職業:Indiegogo共同創設者兼CEO
現在のコンピュータ: Lenovo Thinkpad X1 Carbon。早朝または深夜の書き物と表計算を除いて、コンピュータはほとんど使いません。たまに、テレビでやっていないスポーツを見るのに使います。
現在のモバイル端末:ほぼすべて、SamsungのGalaxy S5です。私がカスタマーサポートをしてあげられるよう、母親にも同じものを買ってやりました。
仕事スタイル: 情熱的に
── 「これがないと生きられない」というアプリ・ソフト・ツールは?
「7 Minute Workout」
「Arcus Weather」
「Samsung Health App」:心拍数と歩数を記録するのが好きです。
「WhatsApp」:姪っ子・甥っ子たちとの写真共有や、出張先での業務連絡に
「New York Times App」:ニュースや最新イベントのチェックに
「Routehappy」:出張が多いので、航空会社の快適性、信頼性をチェックします。何よりも機内でWifiが飛んでいることが重要です。
── 仕事場はどんな感じですか?
決まったオフィスやデスクは持っていません。職場にコンピュータすら持ち込みません。日中は携帯電話を使ってメールをするのみ。それ以外は、とにかく歩き回って、いろんな人と会っています。相手は、お客様、パートナー、同僚などなど。打ち合わせを屋外でやることもあれば、卓球で対戦しながら会話するなんてこともあります。
── お気に入りの時間節約術は何ですか?
とにかくすぐ動くことを心がけています。可能な限り、すぐにメール、すぐに会話、すぐに決断。人生の一部をゲーム化することも好きですね。楽しいし、自発的に行動できるようになります。例えば、月曜の夜はフットボールを見るのですが、コマーシャルの間しかメールを見てはいけないというルールを自分に課しています。すると、みるみる効率がよくなり、コマーシャルの間に見られるメールの件数が、毎回更新されていくのです。また、ルームランナーの上でバスケットボールを見るのですが、選手たちがプレイしている間は私も走り、タイムアウトやコマーシャル中は歩くことにしています。
── 愛用中のToDoリストマネージャーは何ですか?
自分にメールを送り、カレンダーにリマインダーをセットしています。さらに、有能な秘書が、抜けがないかどうかを確認してくれるので助かっています。でも、彼女曰く、私が彼女を雇った理由は、「楽をしたいからではなく、2倍の仕事をしたいから」だと。ジョークとはいえ、ある意味核心を突いていると思います。
── 携帯電話と PC 以外で「これは必須」のガジェットはありますか?
最新のテクノロジーイノベーションを立ち上げたことで有名な会社のCEOということで、ガジェット好きだと思われがちなのですが、正直なところ、携帯電話以外のガジェットはいっさい使っていません。あ、でも、電動歯ブラシは愛用しています。口腔衛生にはかなり気をつかっていますので。
── 日常のことで「これは他の人よりうまい」ということは何ですか?
人よりもうまいことなんて何にもないと思いますが、人と人をつなげることは得意です。
── 仕事中、どんな音楽を聴いていますか?
仕事中は静寂に限ります。実は私、生涯においてウォークマンやiPodを持ったことがありません。今でも、私のiTunesには、1曲も入っていません。
── 現在、何を読んでいますか?
Ben Horowitz著『The Hard Thing About Hard Things』です。彼はすごい。それから、Nassir Ghaemi著『A First-Rate Madness』も読んでいます。リーダーシップや人の心理について探求するのが好きです。
── あなたは外向的ですか、内向的ですか?
小さいころは完全に外向的でした。それはおそらく今でも変わらないのですが、毎日人と触れ合う中で、ときどき自分の内向的な側面に触れることができるようになりました。
── 睡眠習慣はどのような感じですか?
午前0時までに寝ることはありません。でも、寝ると決めたら、就寝するまでの時間は一瞬です。西海岸の時間帯に合わせることが多く、毎晩6から7時間は寝るようにしています。
── あなたが受けたものと同じ質問をしてみたい相手はいますか?
ジェフ・ベゾス(アマゾン創業者)です。たくさんのことをこなしている彼は、非常にクリエイティブかつ生産的なのだと思います。
── これまでにもらったアドバイスの中でベストなものを教えてください
「物事を簡単に見せることができるのは、一生懸命取り組んだ人だけだ」:高校の物理の先生がよく言っていました。
「偉業を成し遂げるには、規律を守る必要がある」:若き日の父から学びました。
── そのほかに読者に伝えたいことがあればどうぞ
私はほぼ毎日、同じ種類の靴下(もちろん、違うものですよ)を履いています。「Music Against Myeloma(骨髄腫)」の「Cancer Sucks Socks」以外の靴下を履いている私を見たら、それはかなり珍しいことだと思ってください。
Andy Orin(原文/訳:堀込泰三)
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