サンパウロ=田村剛
2014年11月13日06時43分
ブラジルの警察によって、1日に平均6人が殺された――。2009~13年のブラジルの警察活動をめぐり、同国のNGOがこんな調査結果を明らかにした。計27州のうち、入手できた11州の統計に基づいたもので、「実際はもっと多くの人が殺されたはずだ」と報告している。
NGO「ブラジル治安フォーラム」によると、警官が5年間に相手を死亡させた件数は、11州だけで1万1197件。米国で起きた死亡件数は、30年間で1万1090件だったとしており、ブラジルでの多さが際だっているという。
同国では警察と麻薬密売組織などの銃撃戦が珍しくない。治安の悪さから、警察が不審者と間違えて、一般の市民に発砲することもあるという。最も多かった州は、16年に五輪を控えたリオデジャネイロで、次がサンパウロだった。リオデジャネイロでは、治安維持部隊をスラム街に常駐させた結果、09年の1048件から13年には416件に減少。一方、サンパウロでは、非番の警官による件数が40%増えていた。
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朝日新聞国際報道部
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