お子様からプロの方まで、幅広い世代で愛用されている電子ピアノ。そんな電子ピアノはどのような基準で選べばいいのでしょうか。ここでは、電子ピアノの購入をお考えの方にお届けする「電子ピアノの選び方」を、4つのポイントに分けてご紹介したいと思います。
電子ピアノの選び方1 タッチの感覚
まず、電子ピアノ選びで最も重要なのが、「タッチの感覚」です。種類やメーカーによって鍵盤を弾いた時の感覚が違うため、弾きやすいものを選ばなければなりません。
「感覚」を具体的に言うと、鍵盤の重さ、鍵盤の戻りの早さ、鍵盤の形状などです。これらの違いは、生ピアノにできるだけ近づけたモデルの電子ピアノと、弾きやすさを追求したオリジナルのモデルがあるために生じます。
もしも生ピアノでも演奏することがある場合、できるだけ生ピアノの感覚に近いものを選ぶべきです。反対に、生ピアノを演奏する機会がない場合、できるだけ弾きやすい電子ピアノを選ぶべきでしょう。このように、演奏者の意図や電子ピアノの使用目的によって、買うべき電子ピアノも変わってくるのです。
電子ピアノの選び方2 音の質
次に重要なのが、電子ピアノが持つ「音」の質です。電子ピアノの音は、録音した生ピアノの音を鍵盤を弾くことによって再生させています。従って、電子ピアノ一つひとつで、微妙に音が違っているのです。
電子ピアノの音は、周りに大きく広がらず、少しこもったような特徴があります。また、生ピアノとは違って録音した音が再生される仕組みのため、メーカーによって鍵盤を弾く強さやスピードから奏でられる音の質が変化します。さらに、電子ピアノの内部に搭載されているアンプやスピーカーも製品によって異なり、出力値が高ければそれだけ性質の良い音になります。
こういった特徴を活かし、とことん電子ピアノらしいきれいな音を求めるか、生ピアノに近い広がった音を選ぶか、こちらも演奏者の好みになります。いろいろな電子ピアノの音を聞き分けて、自分に合った音を奏でる電子ピアノを選びましょう。
電子ピアノの選び方3 大きさや重さ
電子ピアノは、生ピアノよりはコンパクトで軽いものがほとんどです。ただし、電子ピアノ同士で比較すると、その大きさや重さの大きな違いがあります。ハイスペックなものだと重さが40キロ近くにもなりますが、コンパクトなタイプだと10キロ前後の製品もあります。また、奥ゆきにも10㎝近く違いがあるため、演奏する部屋に応じたサイズの電子ピアノを購入する必要があります。
また、場所を移動して使用する予定がある方には、鍵盤のみのタイプの電子ピアノがおすすめです。足がついている電子ピアノに比べても遜色ないほど質の高い音を演奏することができます。ただし、鍵盤のみの電子ピアノでも、重いものだと10キロ近くあるものがありますので、頻繁に移動して使用する方はできるだけ軽いものを選んだ方がよさそうです。
鍵盤のみのタイプの電子ピアノを選ぶ場合は、鍵盤の数によっても大きさや重さが異なります。多いものでは88の鍵盤がありますが、61や76など、製品によって鍵盤の数も違います。できるだけ大いに越したことはないので、軽さに配慮しつつ、鍵盤の数が多いものをおすすめします。
電子ピアノの選び方4 ヘッドホン端子の有無
電子ピアノを購入する大きな理由が、騒音に配慮しつつピアノを弾きたいからではないでしょうか。生ピアノではヘッドホンをつけることができませんが、電子ピアノならヘッドホンで音を聞きながら、周りに音を漏らさずに演奏することができます。さらに、端子が2つある場合は、お子様と一緒に楽しんだり、教えたりしながらピアノを弾くことができます。このように、ヘッドホン端子の有無や数も、電子ピアノ選びにはとても重要な要素になるのです。
以上の4点が電子ピアノ選びのポイントになります。
演奏する方によって、どのような製品が合うかが変わります。実際の製品に触れてみて、自分の感覚と相談しながら決めましょう。