茨城新聞:架空人物を記事に 訂正記事を掲載

毎日新聞 2014年10月24日 11時41分

 茨城新聞社(本社・水戸市)は、架空の人物の話題を記事にしていたとして、24日付朝刊に訂正記事を掲載した。7月27日付同社朝刊で、白血病の元高校野球部マネジャーが球児を応援しようと、グラウンドにヒマワリを植えるプロジェクトを企画したという記事を掲載したが、元マネジャーは実在せず、中部地方の20代女性が演じていた架空の人物だったという。

 同社によると、記者がインターネットで情報を入手。直接取材は体調不良を理由に断られ、無料通信アプリ「LINE(ライン)」で取材した。記事掲載後、「元マネジャーは虚偽」との情報が入り、調査した結果、作り話が判明した。20代女性は「誰かに認めてもらいたくて、軽い気持ちで始めてしまった」などと話しているという。

 同社の井坂幸雄編集局長は「裏付け作業が十分だったとは言えず、記者の指導をさらに徹底したい」との談話を掲載した。【安味伸一】

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