ニューヨーク・ポストの衝撃的な記事を目にしました。
the world has less than 60 days to stem the deadly Ebola epidemic
世界が致命的なエボラ流行を阻止できるかはこの60日で決まる。(適当意訳)
どういうことかというと、10月1日からの60日間の間、感染者および感染死亡者の70%を他者に感染しないように措置することを目標として、それが出来ない場合は
If we fail at any of these, we fail entirely. With each passing day as more people are infected, the number of people infected grows exponentially.
私たちは完全に失敗したことになる。日に日により多くの人が感染しているように、感染者の数が指数関数的に増大する。(適当意訳)
とのこと。衝撃的ですよね。
記事には、ソースは国連エボラ緊急対応ミッション(UN Mission for Ebola Emergency Response UNMEER)の代表アンソニー・バンベリー氏のコメントとあります。
探してみると国連公式サイトのレポートを発見。
拙い英語力で頑張って読み比べると、ニューヨーク・ポストがタブロイド紙らしく煽り気味に切り出して書いているっぽいとわかりました。
が、一方でまったくの嘘ではないので、決して楽観視できる状況ではないという印象を受けました。
エボラの拡大状況がわかるサイト・可視化サービスまとめ
で、本題。
ニュースで断片的にしか知らないエボラの現状。今すぐ日本でどうなるとかそういう状況ではないでしょうが、世界的にどういう状況なのかくらいはもう少し知っておいてもよさそうです。
そこで、エボラの現状や経緯を俯瞰的に見ることが出来る情報・可視化サービスをまとめてみました。
アメリカ疾病予防管理センター
2014 Ebola Outbreak in West Africa | Ebola Hemorrhagic Fever | CDC
アメリカ疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)のサイト。世界各地の感染者数などが逐次レポートされています。
また、CDCの公式ツイッターアカウントでも逐次情報が伝えられていて、たとえば #EbolaFact ハッシュタグとともにエボラに関する予備知識もツイートされています。
#Ebola is not spread through casual contact, air, water or any food grown or legally purchased in US. pic.twitter.com/HUSZfHhxxc
— CDC (@CDCgov) 2014, 10月 17
#Ebola virus is spread through direct contact with the blood or bodily fluids of a person who is sick with #Ebola. pic.twitter.com/KApMgs2Xa0
— CDC (@CDCgov) 2014, 10月 16
We put together your most common questions about Ebola. Our first #EbolaFact is about sneezing. pic.twitter.com/tkPqHygr4S
— CDC (@CDCgov) 2014, 10月 17
Our next #EbolaFact is about how long the virus lives on surfaces, a common question about Ebola. pic.twitter.com/1NGti2pwFX
— CDC (@CDCgov) 2014, 10月 17
エボラがどう拡大したか(詳細) HealthMap
Contagious Disease Surveillance | Virus Awareness | Ebola Map | HealthMap
政府機関の情報やローカルニュース、ソーシャルメディアなどのオンラインデータを集めてアウトブレイクの状況をリアルタイムに可視化するサービス。
今回のエボラについてもまとめられていて、再生マークをクリックすると感染者数や関連ニュースを地図とともに時系列に把握することができます。
ギニアから流行が始まり
リベリア、シエラレオネへ拡大
7月にはナイジェリアへ
さらに8月にセネガル(コンゴでもエボラが流行していますが、世界に拡大している種とは別種とのこと)
そして、現在はアメリカへ。
エボラがどう拡大したか(簡易) Ebola Outbreak: How the Virus Spread
今回のエボラが、2013年12月のギニアの最初の感染者からどう拡大していったかをまとめたマップ。HealthMapより情報量は少ないですが、経緯をざっと把握できます。
この地図は、WHO, CDC, New England Journal of Medicine, Scienceなどの情報を元に作られているそうです。
感染者数グラフ(実績と予測)
WHOのhealth metrics advisorを務めるRamon Martinez氏が作成したエボラ感染者数の実績・推定グラフ。
実績はWHOのデータ通りですが、推定値は独自の予測モデルを用いているためWHOの数値と違いがあるそうです。また、あくまで天気予報のような統計的な予測である、としています。
アメリカ国内視点のQA
http://www.nytimes.com/interactive/2014/07/31/world/africa/ebola-virus-outbreak-qa.html
ニューヨーク・タイムズのエボラ関連のQAページ。
Q.アフリカで感染した人のうちアフリカ外で治療を受けている人は何人いるか?
A.少なくとも17人
Q.何人のヘルスケアワーカーが感染したか?
A.400人以上
その他、いつエボラがアメリカに運ばれ、ダラスホテルからどう拡がったのかなど、現在のアメリカの方々が気になっているであろう視点のQAがまとめられています。
必要に応じて更新。このまとめは備忘録レベルのまとめです。ここで紹介している情報の取り扱いについてはリンク先をご覧になって、ご自身でご判断ください。