ニューデリー=貫洞欣寛
2014年9月24日21時35分
インドが昨年打ち上げた無人火星探査機「マンガルヤーン」が24日、火星の周回軌道に到達した。インド宇宙研究機関(ISRO)が発表した。火星軌道への到達は米国、旧ソ連、欧州宇宙機関に次ぎ、アジアでは初となる。
同探査機は昨年11月に打ち上げられた。火星には着陸せず、上空から大気や地表の調査を行う予定だ。総事業費は45億ルピー(約80億円)。米航空宇宙局(NASA)も21日、無人探査機「メイブン」の火星軌道到達に成功しているが、その事業費は6億7100万ドル(約725億円)で、インドの低コストが際立つ。独自のロケット開発を進めてきたインドは2008年に月探査機の打ち上げに成功。宇宙開発を軍事技術の向上と国威発揚、関連産業の育成につなげる狙いがあるとみられる。
アジアでは日本が98年に探査機「のぞみ」を打ち上げたが、火星軌道への到達に失敗。中国も2011年に失敗している。(ニューデリー=貫洞欣寛)
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