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収蔵スペースが2倍に 松本市の新文書館開館

収蔵スペースを2倍に広げた新しい市文書館=松本市鎌田で

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 松本市鎌田に新しい市文書館が完成し二十四日、開館式が開かれた。旧文書館は同市和田にあったが老朽化し、収集資料も増加したため移転新築した。収蔵スペースを二倍に広げ、講義室なども設けたほか、平和資料コーナーも新設。市は今後、合併した旧五町村の史料なども収蔵していく方針。入館無料で、誰でも利用できる。

 新文書館は鉄筋コンクリート造二階建て、延べ千九百五十平方メートル。現在は行政や議会の資料、公民館の活動記録など約二十一万六千点を収蔵している。

 一階は市史や郷土史などの開架スペースと自由閲覧スペース、講義室や会議室もある。二階は公文書をはじめ、主に民間から寄贈された地域文書や市史編さん中に収蔵した写真資料を保管する。

 平和資料コーナーは一階に新設した。旧岡田村出身の満蒙開拓団長が同村長に宛てた「戦時下の便り」の実物や、学童集団疎開や終戦直後の公文書焼却などをテーマにした写真パネルなどが並ぶ。いずれも収蔵していたが常時展示するようにした。

 一階の一部と二階の書庫スペースには、窒素ガスで消火する設備を備え、防災設備も充実させた。

松本市和田地区から移築した市文書館の外観=松本市鎌田で

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 市は今後、合併した安曇、奈川、四賀、波田、梓川の旧五町村の史料の一部も、保管されている各支所から移す考えだ。

 同市和田にあった旧文書館は一九九八年、旧柴沢支所の建物を利用する形で開設。市町村の単独施設としては県内初だった。移転新築の事業費は六億八千万円。

 開館式には、市や地元の関係者ら約四十人が出席。菅谷昭市長は「学都松本の一つの拠点。適切に保存、活用し、後世に引き継いでいきたい」とあいさつ。小林高樹館長は「地域の歩みが分かる貴重な資料がある。市民の皆さんに利用してほしい」と呼び掛けた。

 開館時間は午前九時〜午後五時。休館は月曜、祝日、年末年始。問い合わせは市文書館=電0263(28)5570=へ。

(成田嵩憲)

 

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