ホリエモンのブログなんて久しぶりに読んだ気がするけど、以下のエントリー読んで「スマホネイティブ」について改めて考えた。
最近Mediumとかnoteとかちょっと新し目のサービスが出てきてるけど、まあスマホネイティブでないところがイケてない。方向性はいいんだよ。直感的に記事が書けるってのは大事なことだ。しかし、だ。スマホで完全にプロ級の記事が書けるようになるってのが理想的だと思うんだよ。ワードプレスのUIなんて、私達が作ったライブドアブログの初期バージョンと殆ど同じだ。10年前となんら変わってない。なんで進化してないんだ?みんなさぼってないか?俺数年間ITビジネスから遠ざかっていたけど、こんだけ進化してないとかはっきりいってびっくりしてる。
趣旨としては、PC向けで提供されていた様々な機能・サービスがスマホだけで完結する「スマホネイティブ」になっている昨今、なんでブログの更新だけはこんなに面倒なのだ、という話。
スマホネイティブとは何なのか
では、スマホネイティブとはなんなのかというと、これは機能・サービスのUXがすべてスマホだけで完結できること、かつそのアウトプット・ユーザー体験がPCよりも良い、ということを実現していることだと考える。 たとえば、Facebook/Twitterなどはスマホから一瞬で公開できるし、カメラ/GPS機能あるスマホの方が便利なシーンの方が多い。これは、スマホの方が便利なサービスだ。まぁ、Facebook/Twitterはマスを達成するためにPCも提供しているけど、このくらいの更新機能であれば、スマホは現時点でその気軽さにおいてPCを超えていると思う。
一方、ブログの更新はホリエモンの言うとおり、僕もPCから更新している。以前、何度かスマホで書いていたけど、その時は通勤時間を使っていて、今は通勤時間がない生活になったので、まったく使わなくなった。つまり、隙間時間を利用する用途であれば、スマホは絶対的に便利だが、ブログを書くという用途のためにはまだPCを超える水準には達していない、ことが多い。もちろん旅先とか外出先でスマホで更新するのは全然ありだが、たぶん家にいてPCもあるのに、スマホで更新しようという人はすこまで多くないのではないかな、と。いや、この感覚は古いかな。
世の中のスマホネイティブの流れ
ここで世の中のスマホネイティブの流れを考えてみる。僕がぱっと思いつくのは、メルカリとSmartNewsだ。
メルカリはご存知、スマホだけで個人の中古の品物を売買できるスマホネイティブなプラットフォームで、聞いた話によると順調に取り扱い高を増やしている。もともとこの分野にはヤフオク!というモンスターサービスがあったのだが、ヤフオクは昨今のスマホ対応の波に乗り遅れたその代表例みたいなサービスで、かつそこまで大胆にスマホネイティブにかじを切ることもできないため、その隙をメルカリにつかれている。
もともと、ヤフオクのような大成功している稼ぎ頭を、うまくいっているのにもかかわらず、大幅に変えるというのは非常に高度な社内調整が必要で、まぁ、好き好んでそんな危ない橋を渡りたい人もいないと思う。現状を見ても特にその牙城がゆらいでいるというわけではないので、そこまで大きな問題というわけでもないと思うが。
もうひとつは我らがSmartNewsで、こちらも奪っている潜在顧客はヤフーニュースだ。SmartNewsは触ってすぐにわかるそのアプリとしての出来の良さが圧倒的で、YahooニュースのスマホアプリもSmartNewsリリース後にほぼ同じUXにそろえてきた時には、驚いた。この爆速な感じは悪くない。ただ、もともとスマホ専用に設計されているアプリとしてのアドバンテージがSmartNewsも遺憾なく発揮されており、僕の中ではまだまだ数段上のUXが実現できていると思う。
こう並べてみると、奇しくもヤフーのメインサービスに被せる形で2つのスマホネイティブなアプリを紹介することになったが、これは偶然ではない。「ヤフオク!」のところでも書いたけど、スマホネイティブという流れもそもそも潜在的にPCの顧客として存在していた層とそもそもPCをほぼ使っていなかった層の2つから、スマホ単体でOKとするユーザーを確保するという行為そのものなので、PCで一番うまくいっているYahooから顧客を争奪するというのは必然である。
まぁ、そんなわけで、「スマホネイティブ」はおもしろい。すでに多くの人が唱えているが、実際にあと数年は間違いなく意識すべきサービス設計の一つだと思うし、「スマホネイティブ」というだけではくくることのできないいろいろなファクターが今後ここに入ってくると思う。個人的に今一番おもしろいと思っているのはここに「ネイティブアド」というこれまたすごいワードが混じってきたときにどんなことになるか、ですね。