ガンホー、スーパーセル株速攻売却の思惑

海外で協業のはずが…10カ月で提携解消

ガンホーの森川一喜社長(左)は、7月の決算説明会で「北米にはプロモーションに課題がある」と話していた(写真は2月のパズドラ2周年記念イベント)

わずか10カ月間での提携解消となった。ガンホー・オンライン・エンターテイメントは8月21日、スマートフォン向けゲーム大手のスーパーセル(フィンランド)の株式を、親会社のソフトバンクに357億円で売却すると発表した。ガンホーは昨年ソフトバンクと共同でスーパーセルを1515億円投じて買収。このうちガンホーは株式20%を保有してスーパーセルを持分法適用会社としていた。今回の株売却により、ソフトバンクの出資比率は99.9%となる。

 次は東南アジアに照準

今回のスーパーセルの株売却の背景にあるものは、投資の選択と集中だ。今回、調達する357億円のうち300億円をシンガポールの会社設立や同国での投資活動に充てていく。今後の成長が見込める中国や東南アジア、南米市場で投資を積極化し、次の成長につなげる狙いがある。

 もっとも、ガンホーの6月末時点での現預金は731億円と手元資金も潤沢で、すぐにスーパーセル株を手放す必要はなかったはず。にもかかわらず、売却に踏み切ったのは「欧米市場での規模拡大には、想定以上に時間がかかりそうだったから」とガンホー側は説明する。

買収当初ガンホーは、スマホ向けゲームを世界100カ国以上で配信しているスーパーセルのマーケティング力を生かすことで、自社のスマホ向けゲーム「パズル&ドラゴンズ」の世界的な知名度向上を目指していた。実際、相互プロモーション効果により欧米市場でパズドラのダウンロード数は増加したが、進ちょくは期待通りに進んでいなかったようだ。今回ソフトバンクへの売却を提案したのもガンホー側だった。

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