メンズ達は居ないけどめいっぱい泳ぎ、疲れ果てて宿へ戻った。そのまま最上階にある温泉に入った。同じフロアに
「シースカイ」
というカラオケクラブがあった。カタカナでシースカイ。こういう昭和な匂いのするお店は大好きだ。きっと変な人がいる。清野とおるの漫画でいう「奇人さん」に出会える匂いがプンプンするお店だ。夕食後にもうひとっ風呂浴びたらここに来ようと2人に提案。
夕飯はバイキング、お腹がいっぱいで死にそうになりながらも、なお食べた。豚足は今まで食べたどの豚足よりもグロテスクだった。
ここで驚きの事実が判明。
なんとナンパしてきたメンズ2人が居たのだ。つまり同じホテルに泊まっていたのである。一寸の光が見えた気がした。
部屋に戻りめちゃイケを観ながら一休みし、温泉に入った。そして温泉をでて、シースカイへ。
想像の3倍くらい広かった。
想像の3倍くらい昭和だった。
そして5,60歳の痩せたおばさんが1人できりもりしていた。お客さんは誰もいなかった。暫し、店内を見渡しそれぞれ思い思いの感想を述べているとおばさんが突然
「落ちるわよ!!!!!!!!!!!」
と絶叫。友達が、あと3歩下がったら段差から落ちる位置に居た。危機管理能力が高いママだ。
1曲100円ということで40分くらい渋っていたらママが
「だれも歌い始めないわね。」
と言ってきたので仕方なく曲を入れた。
流行りの「Let's it go」やジッタリン・ジンの「夏祭り」を熱唱。いざ歌ってみるとこれがめちゃくちゃ楽しいのだ。
ステージが広いのと貸切なのをいいことに踊りまくる私たち。
3曲くらい歌い終わり、飽きた。ふとLINEを見るとさっきのメンズの1人(モールルのドラムボーカルに似ているので以下ゲイリー)からメッセージが入っていた。
「良かったら海辺でサシで飲みませんか?夜の海もいいですよ!」
なんだこの誘い方は。ロマンチストすぎる。
「すいません。今10Fのクラブで3人で飲んでるのできびしいです。」
と返すとすぐさま
「クラブは景色いいですか???」
どこまでロマンチストなんだ。景色に重きを置きすぎている。
暫しこのやりとりを女3人で楽んだ。
…
なんかここまで書いて、すごくつまらない話に感じてきた。
ナンパしてきた男が実は同じ旅館に泊まって、夜呼んで一緒に飲んだ。
ただそれだけなのだ。
クラブで飲んで、24時の閉店時間とともにそれぞれ自分たちの部屋に帰った。
部屋に戻るとさっきのメンズの1人からLINEが入っていた。
「良かったら今から浜辺で飲まない?」
期待を裏切らないゲイリー。でも私に必要なのはロマンスじゃなくてネタ!!!ブログのネタなのよ!!!!
しかしここで断ったらこれ以上何も起こらない。友達の後押しを受けて迷いながらも行ってみることにした。ホテルのコンビニで待ち合わせ、お酒を買い込み海へ。ベンチに二人で座って飲む。飲む。飲むそして飲む。話した内容は薄すぎて覚えていない。なによゲイリー。強引に唇くらい奪ってこいよ。
2人して酒が強いらしくお互いまったく酔わない。不毛な1時間だった。お酒が無くなったところで、それぞれ部屋に帰った。海辺で男女で飲んで、何もないって逆にすごいよ。私の感覚がおかしいんだろうか。
そうして私の夏は終わった。
次の日、伊豆山神社でおみくじをひくと
「恋愛 火遊びは身を滅ぼす」
とあった…。
前編、後編に渡ってこのナンパ体験について書いてみたけど、書き進めれば進めるほどつまらなくなっていくのがわかって絶望した。戒めと今後の教訓として一応投稿します。はい。クソ。