北上田剛
2014年8月16日10時10分
脊髄(せきずい)損傷で足が不自由な患者らの治療につなげようと、損傷部分を迂回(うかい)する人工回路を開発して、脳からの電気信号を伝える研究を続ける生理学研究所(愛知県岡崎市)が、手の動きを足に連動させて動かすことができる新たな人工回路を開発し、発表した。
13日付の米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」(電子版)に掲載された。
同研究所の西村幸男准教授(42)によると、脳からの信号を伝える脊髄が傷つくと、腰にある歩行中枢とのつながりが途絶え、歩行障害や下半身マヒが起きることがある。
西村准教授らは昨年4月、首周辺の脊髄の損傷部分を迂回して手を動かす人工回路をサルを使った実証実験で成功させたと発表したが、今回の実験は、胸の辺りの脊髄を損傷し、足は動かないが手は動かせる想定の健常者で実施した。
従来の研究では電気信号を解読するために電極を埋め込むなどの手術が必要だったが、今回は手術なしで器具と肌の接触だけで成果があったという。
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