前回の続き
ピンクな中国人エステで起きた悪夢 前編 - 崖っぷちから人を目指す
さっそく神田まで行き、お店に向かうことに。
ご存じの方も多いかもしれないが、神田という土地は風俗店のメッカである。
特にチャイニーズエステは非常に多く、道を歩けばそこら中に看板が出ている。
そんな神田の中でも人気があるお店ということで、非常に期待が高まる。
そして、ついにお店に到着し、扉を開ける。
俺「どうも〜」
受付男「イラッシャイマセー。ドノコースにシマスカ?」
受付の男性も中国人の様で、さっそくコースについて聞いてくる。
俺「40分のコースでお願いします。」
男「ワカリマシタ〜。シメイはアリマスカ?」
俺「いや、フリーで大丈夫です。」
指名料に1000円かかってしまうため、ここでフリーを選択する。
初めて来たお店だし、写真を見たところで加工画像と実物が違うことなど多々あるので意味が無いと思ったのだ。
男「ソレデハ、コチラでオマチクダサイー」
男に案内され、うっすら暗闇の個室に案内される。
もうこの時点でマイサンはスカイツリーばりのスタンディングを決めていた。
新たな境地に対する好奇心が、性欲を刺激する。
小汚いこの個室の雰囲気すら興奮材料となるくらい、ワクワクしていた。
そして、運命の瞬間が訪れる。
コンコン(ドアを叩く音)
女「ハイッテもダイジョウブデスカ〜?」
俺「どうぞ!」
ドキドキ、ワクワク。
ガチャッとそのドアは開かれた。
そこに立っていたのは、パッと見で40歳台後半とも思える女性だった。
顔は綺麗とかブサイクとかのジャンルではなく、まさにそこら辺にいるオバチャンという感じである。
そして何より非常にダラシない体型をしていた。
熟女なんていいものではなく、間違いなく俺が今まで行ったピンクなお店の中で史上最悪と言えるレベルだった。
刹那、己の下半身にそびえ立っていたスカイツリーが急速な勢いで倒壊していく。
(俺は今からこの人にピーーーをされるのか...)
最早、スカイツリーの復旧工事は相当困難と思われた。
女「ヨロシクネ〜。オニイサン、カッコイイネ〜。」
俺「あ、はい...」
女「ジャア、ハダカになってこのパンツ(紙パンツ)ハイテネ〜。オニイサン、カッコイイネ〜」
それしか言えねーのかよ!!
と憤りながらも、女に渡されるパンツに履き替える。
女「ジャア、ココにネテネ〜」
そこで、新たに気づきたくない事実に気づいてしまう。
この女、とんでもなく息が臭い。
歯を磨いていないからちょっと臭いとかそういうレベルじゃなく、体の奥底から放たれる悪臭を感じるのだ。
(もう帰りたい...でも帰るって言いにくいし、お金もったいないし...)
こんな気持ちで、渋々施術を受けることになる。
女「オニイサンワカイネ〜。イクツ?」
俺「22です...。」
女「アラ〜。ワタシ、27歳ダヨ。」
嘘つけやボケ!!
どんなに若く見積もっても45は行ってるだろうが!
俺の母ちゃんといい勝負だよ!
しかし、ここで嬉しい事実に気がつく。
この女、マッサージが非常に上手いのだ。
(ピンクなお店だと考えずに、普通にマッサージを愉しめばいいんだ!)
そんな気持ちで30分程時間が経ち、いよいよピンクタイムが近づいてくる。
女「オニイサン、アソコゲンキナイヨ〜?」
俺「あ、ちょっと疲れてて...。」
女「ゲンキダシテアゲルネ〜」
俺「ん...?」
その瞬間、女の顔がマイサンに急接近しているのに気がつく。
俺「ちょちょちょちょっと待ってー!!それは大丈夫!大丈夫!」
女「キモチヨクしてアゲルヨー?」
俺「いや、本当に疲れてるから大丈夫!」
倒壊したスカイツリーを完膚なきまでに粉々にされるところを、間一髪回避。
この女、完全にテロリストである。
ピピッピピッ
ここで、ようやく時間終了のタイマーが鳴る。
女「ジカンにナッチャッタヨー。エンチョウシテホシイヨ〜」
俺「いや、時間無いんでまた今度^^;(誰がするかボケ!)」
即座に着替えをし、逃げるようにお店から退出するのであった。
それから1〜2年、ピンクなお店はしばらく行きたくないと思う程のトラウマを植え付けられた、夏の日の想い出である。