新型コロナ、横浜の10代女性が死亡 ワクチンは1回接種

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 横浜市は22日、新型コロナウイルスに感染した市内在住の10代女性が死亡したと発表した。神奈川県によると、10代の死亡例は県内で初めて。

 市によると、女性は慢性肺疾患の持病があり、在宅で酸素吸入を行っていた。8月20日に呼吸状態が悪化したことから、市内の病院に入院。翌21日のPCR検査で感染がわかった。その後、徐々に状態が悪化し、9月18日に新型コロナが原因で亡くなった。感染経路は不明。1回目のワクチン接種を受けていたという。

  • 磯野真穂
    人類学者=文化人類学・医療人類学
    2021年09月22日20時12分 投稿

    【視点】厚生労働省が毎月出す人口動態統計速報によると、日本では昨年も今年も、毎月10万人以上の人が亡くなっています(今年の発表は6月まで)。その中でごく僅かな死が選択され、このように記事として掲載されます。そしてタイトルにはそれがどのようであったかを記すキーワードが並びます。

    新型コロナ、横浜、10代女性、ワクチン1回接種

    というように。

    誰かの死についての情報を読むときは、なぜこの死が記事としてピックアップされたのか、その死を伝えるためにどんな言葉が選択されているのかに目を配りたいものです。そしてどれだけ淡々と書いているように見える記事であっても、そこにはそれを書いている記者の意図と意思が込められていることも忘れないでいたい。

    この日彼女と同じように亡くなった何万人もの死がどのようであったのか。タイトルにある4つのキーワードを使わなければ彼女はどのように描かれたのか。そう想像してみることも死を考える一つのきっかけとなるでしょう。

    参考文献:人口動態統計速報(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/s2021/06.html)…続きを読む