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 新型コロナウイルスの流行が始まった当初、徹底した接触者の追跡で感染の広がりを食い止めていたシンガポールで、感染者数が急増している。建設業などで働く外国人労働者の間で感染が急拡大したためだ。さらなる増加を防ごうと、見過ごされがちだった労働者の生活環境の改善に注目が集まっている。

拡大する写真・図版シンガポールで4月6日、外国人労働者の集合住宅で食料を受け取るために並ぶ労働者たち=ロイター

 「新型コロナは寝食をともにする家庭内で感染率が高い。外国人労働者の宿舎は、大きな家みたいなものだった」。12日、記者会見に臨んだガン・キムヨン保健相は感染拡大の背景をこう説明した。

 感染者数は16日時点で2万7356人で、うち9割以上が専用宿舎に住んでいた外国人労働者だった。宿舎に住む全約32万3千人の8%近くが感染しており、さらに増える見込みだ。大部屋に2段ベッドを並べて10人以上で寝るような宿舎もあり、過密な環境が急速な広がりを招いたとみられる。