大林宣彦監督「また青春ものをやろう」新作構想語っていた 盟友・角川春樹氏明かす

デビュー作「HOUSE ハウス」の撮影現場には毎日奇抜なファッションで現れた大林宣彦監督(1977年)
デビュー作「HOUSE ハウス」の撮影現場には毎日奇抜なファッションで現れた大林宣彦監督(1977年)

 「尾道3部作」のひとつで原田知世(52)が主演した「時をかける少女」でプロデューサーを務めた角川春樹氏が11日、スポーツ報知の取材に応じ、大林監督が新作のアイデアを温めていたことを明かした。角川氏は「私と食事を囲んでの団らんでは『また青春ものを一緒にやろう』と話していた」と打ち明けた。

 「角川映画」で一時代を築き、40年以上の親交があった2人。大林監督は原田を見いだした当時、米映画「オズの魔法使い」で鮮烈なデビューを飾ったジュディ・ガーランドに例えて将来性に太鼓判を押していたという。

 「時かけ」の撮影当時、角川氏は大林監督から手紙を受け取った。「そこには、天才少女のスター誕生の瞬間に立ち会えることに感動しているという内容がつづられていた」。ロケ地の尾道では、「原田知世を演出する姿を見ながら、大林監督がうらやましく、まぶしいと感じていたのを今でも覚えている」と振り返った。

 原田の芸能生活30周年パーティーでは大林監督らしい演出が印象に残っている。「大林監督のメッセージには原田知世のスクリーンデビュー作に立ち会えた喜びがつづられ、最後に『よーい、スタート!』という言葉で締めくくられていた」

 原田のことを「銀幕の申し子」と周囲に語っていた大林監督は、令和に入っても新たな青春スターの発掘を夢見ていた。角川氏は「それがもうかなわないことが心残りでならない」と別れを惜しんだ。

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