下野スマートIC(仮称)の建設予定地=10日午後、下野市下古山

 国土交通省は10日、下野市下古山の北関東自動車道に「仮称・下野スマートインターチェンジ(IC)」を新たに整備すると発表した。設置場所は文教通りと交差する、壬生ICから3・4キロ、宇都宮上三川ICから5・0キロの地点。総事業費は未定。ICへのアクセス道路や周辺は下野市が、IC内はネクスコ東日本が整備する。今後、用地買収などに着手し、2023年3月の供用開始を目指す。

 市スマートIC建設準備室によると、接続形式は本線直結型で、西に向かう際は南側から、東に向かう際は北側からの北関東道に進入する。石橋第2工業団地から高速道路へのアクセスは、これまで壬生IC経由で約11分を要していたが、約5分に短縮されるという。交通の分散による幹線道路の混雑緩和も期待される。

 また、同市市街地を挟む姿川と田川の河川浸水想定区域を避けた高速道路通行が可能となるため、災害時の人命救助やエネルギー供給、輸送経路の確保が図られるという。広瀬寿雄(ひろせとしお)下野市長は、隣接する陸上自衛隊宇都宮駐屯地の災害時の緊急輸送路確保などを強調してきた。全国5位の取扱量を誇る宇都宮貨物ターミナルの物流機能の向上も見込まれる。

 広瀬市長は「今後は、地域の皆さまのご協力をいただきながら、着実に事業を推進し、北関東自動車道初の本線直結型のスマートICの、1日も早い供用開始を目指していきたい」と話した。