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「史上最大」のWWDC
アメリカ時間6月5日朝、アップルによる Worldwide Developers Conference (WWDC) が行われました。
冒頭でティムクックCEO自ら過去最大 (The best and biggest wwdc ever) と言っていたように、ほとんどの製品に関してアップデートが発表され、新製品も数多くありました。
iPad Pro や iMac Pro など新製品白押しの中、当サイトではWWDCで一番最後に紹介されたAppleの新しいスマートスピーカー、”Home Pod”について今までの製品がどうだったのか、そして今までの製品とどう違うのかについて考えたいと思います。
スマートスピーカーとは?
日本国内では聞き慣れないかとも思いますがスマートスピーカーとはこれまでのSiriやAndroidのような音声認識機能を持ち、話しかけることで様々な用途に対応するスピーカーのことです。
2014年にAmazonから発売されたAmazon EchoやGoogleのGoogle Homeと、北米西海岸を中心にIoT時代の先陣を切る商品として普及し始めています。
この記事のように、現在アメリカではサービスの普及の伴い、屋内の様々なシーンでスマートスピーカーが利用できるようになっており、「スマートフォンの次を担う次世代のデバイス」として最有力候補なのがスマートスピーカーです。
そんな中Appleから発表されたのが新型のスマートスピーカ―HomePodでした。
AppleのHomePod戦略
しかしながらAppleが出したHomepodはGoogle HomeやAmazon Echoなどと違い、音楽を気持ちよく聞けることに主眼が置かれています。大々的な発表ではなく、発表会でも後ろの方に添えられ、音声認識機能の性能にはほとんど触れられず、指向性を持ちどこからでも気持ちよく聞けるスピーカーの紹介に多くの時間を取っていました。なぜなのでしょうか?
スマートスピーカーの使用用途
via VoiceLabs.co
VoiceLabs.coの調査によると、既存のスマートスピーカーの使われ方はほぼ半数が音楽で、スマートデバイスとしての使われ方は3割程度にとどまるとされています。つまり殆どの人が既存のスピーカーと同じようにしか使っていません。
スマートスピーカーの連携サービス
また音楽に関してスマートスピーカーは音楽サービスの代理戦争でもあります。
Amazonは”Amazon Prime Music“、
Googleは”Google Play Music“、
Appleは”Apple Music”
をそれぞれ擁しており、音楽を聞けるサービスとの関係は切っても切り離せません。また、スマートスピーカーを買ったきっかけも単純にスピーカーとしての買い替え需要が大きく、音質の面でAmazon Echoに不満を持っているユーザーも少なくないようです。
そのような点でもAppleの音楽を主眼に置く戦略は納得の行くものではないでしょうか。
iPhone→HomePodは現代のiPod→iPhone
最近ではめっきり見なくなったiPodシリーズですが、iPodシリーズからiPhoneシリーズへの変化も似たような経緯を辿っています。
元々他社からも画面が触れたりキーボードが搭載されている携帯電話はあったものの、音楽が聞け、今までと違う体験ができるという点がユーザーの心をつかみました。
まとめ
以上のように、今回のHomePod発表も、音楽とテクノロジーの新たな関係性の構築という点に主眼が置かれた結果だと考えられます。
まだまだ新しいテクノロジーであるスマートスピーカーですが、これからの音楽とテクノロジーの関係性の進化に期待したいですね!