今回紹介する温泉は、青森県深浦町にある不老ふ死温泉です。
その名前のユニークさと、露天風呂から望む日本海に沈む夕日が有名なため雑誌やメディアで紹介されることも多く、ご存知の方も少なくないでしょう。
ですが、不老ふ死温泉へ実際に訪れるとなると、かなり困難な立地にあります。
最寄り駅はJR五能線の艫作駅。秋田と弘前の中間に位置し、東京からは鉄道の接続の悪さも相まって、8時間程度はかかるような辺鄙な場所です。
また、最寄りの艫作駅は能代方面の上り、弘前方面の下りとも1日に5本しか停車が設定されていないため、アクセスには観光列車の「リゾートしらかみ」が停車する隣駅、ウェスパ椿山駅が便利です。リゾートしらかみの停車にあわせて無料の送迎バスが運行されています。
リゾートしらかみ利用なら、秋田駅や青森駅から乗り換えなしでウェスパ椿山駅までアクセス可能です。
私の場合は、そういった事情を把握していなかったので、秋田駅から奥羽本線-五能線を乗り継いで、最寄りの艫作駅から徒歩で不老ふ死温泉へ向かいました。
艫作駅は無人駅。私以外に降客はおらず、人とすれ違うこともなく15分程度海へ向かって歩いていくと温泉施設らしき建物が見えてきます。
そこそこ大きな施設なので、人里離れた温泉旅館といった印象はありません。
不老ふ死温泉には本館と新館があり、宿泊客は新館を、日帰りの温泉客は本館を利用します。
フロントで入浴券を購入すると、最初に内湯に入るように言われます。
内湯と露天風呂では泉質も異なるようですが、何よりも内湯はかなり熱い!数分使っているだけで体が真っ赤になります。
露天風呂は施設の外、海沿いの岩場に設置されています。女性専用と混浴に分かれているため、女性にも安心です。
内湯と対照的に露天風呂はぬるめなのですが、不老ふ死温泉は塩化物泉の入浴効果で湯冷めをしにくいそうです。また、殺菌効果が強いほか、保温・保湿効果もある美肌の湯でもあります。
露天風呂は土を溶かしたような黄金色のお湯で、鉄分の含有が多いため入浴中は鉄の匂いを感じます。
前述したように、露天風呂から眺める夕日の美しさは有名ですが、日帰り客が露天風呂を利用できるのは16時までとなっているため、日本海に沈む夕日を見ながら入浴するには宿泊する必要があります。
不便な立地ですが、日本海を望む絶景の露天風呂。一度は訪れてみたいですね。
黄金崎不老ふ死温泉
泉質 | 含鉄-ナトリウム-マグネシウム-塩化物強塩泉 |
温度 | 52.2℃ |
pH | 6.2 – 6.7 中性 |
源泉 | 地下200mより湧出し、1分間400リットル |
主成分 | ナトリウム、カルシウム、マグネシウム |
効能 | 神経痛、腰痛、リュウマチ、創痛、皮膚病 |
住所 | 青森県西津軽郡深浦町大字舮作字下清滝15 |
アクセス | 五能線艫作駅より徒歩約15分。 リゾートしらかみ利用の場合、ウェスパ椿山駅より無料送迎バスあり |