古民家再生は近年注目を集めるトピックの一つ。事業所や住まいとしての活用を検討している人も多いだろう。一方でニーズはあるのに市場に出回る物件が少なく、探しにくいのも現実。古民家の購入や賃貸を考えるとき、まずどのようにアプローチするのがいいのだろうか?
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本記事では、「一般社団法人住まい教育推進協会」および「一般社団法人古民家再生協会」にヒアリングした内容を基に、「古民家探しのコツ」をお伝えする。
全国各地の古民家情報には、前述の両協会がネットワークに強みを持っている。どちらの協会も古民家のコンディションを有資格者が評価する「古民家鑑定」を推奨しており、同鑑定を受けた物件の一部は、「住まい教育推進協会」が運営する「民家ねっと」で閲覧可能だ。地域に偏りはあるものの、ここでしか公開されない情報も多いので、細目にチェックしておくといいだろう。
協会サイトに公開されている物件は鑑定書付きだが、一般的な物件であれば、当サイトをはじめとする物件情報サイトでも検索可能だ。「古民家鑑定」が定義する古民家は築50年以上のものなので、試しに当サイトでも築50年以上の戸建てを調べてみたが、都内だけでも20件ほど見つけることができた(2013年12月26日現在)。不動産業者にも少なからず持ち駒があるので、エリアと条件を定めたら、ローラー作戦で地元の業者を当たってみるのもいいだろう。
東京都内に限れば、下町や多摩エリアにはまだ多くの古民家が残っていると言われる。街を歩いて自分のアンテナに引っかかる古民家が見つかったら、思い切って直接家主に交渉してみるのも手だ。登記簿などを確認しなければ家主が分からないケースもあるが、所在が明らかで、その用途にも理解が得られるのであれば、古民家を有意義に活用してもらいたいと考える所有者も少なくないので、取引に発展する可能性は十分にあるのだ。
何かの縁で条件の良い古民家に出会えたとしても、築年数が経っていれば、目に見えないところにガタが来ているのは当たり前。もし、本気で利用を考えるのであれば、客観的な指標としての「古民家鑑定」も参考にしつつ、古民家という名の「骨董品」を手に入れることのメリットとデメリットをしっかりと頭の中で整理しておきたい。
(根岸達朗+ノオト)
<関連リンク>
▼民家ネット
http://www.kominka.net/
▼古民家再生協会東京
http://www.kominka-tokyo.org/
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▼地方移住はまず賃貸で!「尾道空き家プロジェクト」とは
http://www.chintai.net/news/201309/19-02/
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