パナソニックが出資するベンチャー企業、セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ(東京・港)は30日、自動の衣類折りたたみ機「ランドロイド」の受注を9月に始めると発表した。大きな冷蔵庫のような箱形で、洗濯・乾燥した衣類を入れるとたたんで出してくれる。これまで人が担ってきた洗濯物の折りたたみを機械に委ねる時代が近づいている。
「人と衣類の新しい関係を生み出す」。阪根信一社長は同日午後に東京・渋谷で開いた発表会でこう強調した。2005年の開発開始から12年かけ、ようやく製品として市場投入できる段階までこぎ着けた。
Tシャツやカットソー、ボトムス、ルームウエア、タオルを自動で折りたためる。人工知能(AI)が衣服の種類を認識し、内蔵したロボットアームで器用にたたむ。各衣類の所有者をスマートフォンのアプリから登録でき、所有者別に分けて取り出せる。
一般販売モデルの外装も初めて公開した。強化ガラスと天然木、本革を組み合わせ、「上質な家具に溶け込むような高級感のあるデザインに仕上げた」(阪根社長)。
価格はオープンだが、185万円程度を見込んでいるという。高価だが、阪根社長は「将来的に洗濯乾燥機や食洗機のように、一般的に普及する価格までもっていきたい」と話す。大きさは高さ220センチメートル×幅87センチ×奥行き63センチ。5月から数量限定で予約を受け付け、9月に正式に受注を開始する。
(池下祐磨)