ADHDかも知れないと思っている人へ
この記事では発達障がい・ADHDについて、少しでも理解を深める資料になればと思い書きます。
報道のたびに起こる無理解について
ADHDに限らず、精神系の問題に関する情報がメディアで取り上げられた時に
「空気読めない奴はみんな発達障がいなんだな」
など無理解な発言も多く目にすることになります。
私も内心は残念な気持ちになりますが、世間一般にはまだまだ理解されていないことですから、
腹を立てたりイライラしたりせず、一般的にはそういうもんだと思っておきましょう。
その人が意地悪な性格なのと、発達障がいの理解が一般に浸透していないこととは全く別問題です。
ADHDかも知れないと思っている人へ
- 実生活に問題がなければ不安にならなくていいですよ。
- 何度努力しても失敗してしまうことは、誰かに代わりにやってもらいましょう。
その代わり自分が得意なことは引き受けましょう。
- ADHDと頭の良し悪しは関係ないです。
勉強の対象に興味が持てるかがカギとなってきます。
頭の良いADHDの人もいます。
- まずはゆっくりと自分自身が発達障がいについて理解を深めていってください。
実生活に問題が出ている人へ
鬱や不安症などの二次疾患が出ている場合、自分でなかなか原因までたどり着くことができません。
発達障がいについて知る前は、うつ治療に関する本や情報ばかり求めていました。
発達障がいに関する本を読んだ時、 目からウロコが落ちる思いでした。
ウツでは当てはまらない症状や問題がぴったり当てはまりました。
発達障がいの理解は心療内科医の星野仁彦先生の本をオススメします。
星野先生自身がADHDなので、当事者としてのメッセージに共感できる部分がたくさんあります。
個人的な意見ですが、当事者でない人の本は、どこか机上の空論のような感じがあります。
内心「わかってないくせに」というところが多く出てきて、
本を読んでいても理解できないことが多かったです。
発達障がいの症状は人それぞれ、100人いれば100人さまざまなので、
星野先生の著書でもあなたと違うと感じる部分はあると思います。
方程式のように問題解決できるわけではありません。
発達障がいも人それぞれあると理解しておいてください。
あなた自身も発達障がいについて理解を深めながら、ウツや不安症の疑いもあるなら、
まずは心療内科などに行って相談してみてください。
発達障がいについて、理解の浅い先生もいらっしゃいますが、
合わないなら病院を変えるなどしてみてください。
発達障害という言葉を持つ一般的なイメージの誤解
ADHD(attention deficit hyperactivity disorder)注意欠如多動症といいます。
発達障害はアメリカでの研究の方が先だったので、日本に入ってきた時『Disorder』を『障害』と訳されたそうです。
『Disorder』には日本における『障害』という言葉のイメージの悪さはなかなか払拭できません。
このことから星野先生は『発達アンバランス症候群』と呼ぶべきであると提唱しています。
ADHDの3つの特徴
- 気が散ってしまう(不注意)
- じっとしていられない(多動性)
- 思いついたらすぐ行動してしまう(衝動性)
この3つ全てではなくても、3つのうちの一部が強く認められる場合もあります。
こうしたことはわざとしているわけではありません。
これらのことは誰にでもあることですが、
それが頻繁で自分でコントロールできず社会生活において問題があり、
本人の努力ではどうにでもならないのがADHDです。
私は定型発達の人であっても失敗した人、できない人に対して
「こんなこともできないの?」
「努力が足りない」
などと言いません。
これらの言葉は人の心をキズつけます。
言葉使いが悪い、きつい場合はメンタルトレーニングが必要です。
私も昔はこれが出来ませんでした。
私は心理学や禅の本を読んで心のトレーニングをしました。
私も誰かを傷つけ、そして自分も傷つきながら「なぜだろう?」と考え、改善しながら今の自分になってきました。
簡単にできるアスペルガー/ADHDのチェック
簡単にセルフチェックできるサイトを2つ紹介します。
アスペルガー診断
50問の簡単な質問に答えるだけです。
少し多いですが、数分で済みますのでやってみてください。
私の場合59点でやや傾向があるという結果でした。
ADHD診断
6問の簡単な質問に答えます。
設問がシンプルなのも配慮が効いてます。
私の場合5問該当でばっちりADHDです。
発達障がい・私の場合
私はアスペルガー気質のADHDです。
不注意・多動・衝動性があります。
じっとしていられないというのは、何かをしていると落ち着きます。
例えばじっと座って絵を描いたり、パソコンに向かって文章を打ったり、ネットサーフィンをすることは苦ではありません。
じっとしているようで実は指先を常に動かしています。
体力を使わずずっと単純な作業をすることは逆に得意です。
自分の不得意、得意を把握して自己理解を深め、社会とどう向き合っていくかが課題です。
私の場合、フリーランス、ネット起業家、ブロガーなどがやはり適職なんだろうと思います。
思わず笑ってしまうADHDあるある体験
ADHDの人は他の人が簡単にできることができない場合が多々あります。
私がADHDを自覚する以前のことも含めてあるある体験をまとめました。
実生活の場合
- 部屋の片付けができない
- ヤカンに火をかけてたのを忘れて空焚きしてしまう
- 洗濯していたのを忘れて生乾きの衣服がそのまま洗濯機の中に
- 部屋の鍵を閉め忘れる
- 出かけるまで少し時間の余裕があるからと他のことをはじめて夢中になり、出かける時間に遅れる
- 銀行口座を確認して、お金増えてる!って一瞬喜んだけど、最近自分で入金してたことを忘れてた
- ひとりでめっちゃテンション上がって楽しくなることがある
読書の場合
- 登場人物を把握できず物語が理解できない
- 物語の状況を想像することができない
- 集中力がなく長編小説を読み切ることができない
- 私の場合、短編集や各章が短いハウツー物や自己啓発ものを好んで読みます。ドラマなども連続もののテレビドラマはあまり観たいと思いません。結末までじっと観ていられない。放送を忘れてしまうなどが原因です。
車の運転の場合
- 進行方向は赤信号なのに横の信号を見て青が目に入り進もうとする
- 道によく迷う
- 考え事をしていると運転に集中できない
- 助手席に誰か乗っていると運転に集中できず、青信号になっても止まったままだったり、曲がらないところいけない所で曲がれない
- 運転に集中できないのが問題なので、音楽を聴いたりして考え事をしないようにする。誰かを乗せている場合、余計な話をしないよう協力してもらう。
会話中の場合
- 会話中にあるキーワードから全く別のことを考えてしまい、別のことを話し出す
- 相手の話が退屈な場合、会話に集中できず上の空になる
- 手持ち無沙汰になると退屈してしまい、どこか別のところへ行きたくなる
- 相手の話を一生懸命理解しようとするが、何を話しているのか全くわからない時がある
- 勝手に解釈して誤解することが多い
- ニコニコ話を聞いて自分からはあまり喋らないようにしている
- 自分が興味のあることは熱中して話してしまう
- 常に面白いこと、刺激的なことを求めてしまう
自分で客観的にみて笑ってみるのもいいです。
鬱や不安症のうちはこのように自分を客観視出来ず辛い思いの方がつのります。
それも心の一つの過程です。
当事者でない人は当事者を決してバカにしたり茶化さないでください。
やはり他人に笑われると傷付きます。
まとめ
- 自分がADHDかも知れないと思ったら、まずセルフチェックしてみる
- 本を読んで理解を深める
- 実生活に問題があるなら病院に行って相談する
- 評判のいい(自分に合いそうな)病院を検索、口コミなどで探す
- 出来ないことは無理にしない
- 10回やってダメなら諦めるなど、他の人より自分を長い目で見る
- 世間一般の理解を得るのは難しいので、心ない言葉に過剰反応しない
- 鬱や不安症などの二次疾患と発達障がいは直接は関係のないものだと思う
- 人間は皆、不完全なところがあると知る
- 自分自身に完璧を求めない
- 失敗してもいいと自分を許す
- 失敗は、他人も許して、自分も許す
- 自分を変えるのではなく、環境を変える
- 治そうとするのではなく、今のままの自分で生きる方法や仕事を探す、考える
まだまだお伝えしたいことはありますが、ひとまずこれで。
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