インタビュー
原作・脚本・主演を担当しているバカリズム/読売テレビ『架空OL日記』

『架空OL日記』バカリズムが語る――第1回:「ネタはまずフォーマットありき。女性への悪意は込めていません!」

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原作・脚本・主演を担当しているバカリズム/読売テレビ『架空OL日記』

芸人としての活躍のみならず、脚本でも多彩さを近年発揮しているバカリズム。自身のブログ原作のドラマ『架空OL日記』が今クールよりドラマ化。初の、原作・脚本・主演を手がけるバカリズムに、インタビュー初回では、原作ものゆえの設定づくりや狙いを伺った。(※以下敬称略)

かけ離れた設定がインパクトを呼ぶーー「女子の会話や生態をわざわざ観察したことはない」

――『架空OL日記』は、もともと升野さんが2007年から2009年にかけて、一般人OLになりすまして更新していたブログ『架空升野日記』が原作ですね。そもそも当時、なぜこのようなブログを書こうと思ったんですか?

升野:きっかけは本当にただの暇つぶしですね。当時はピン芸人になったばかりで仕事も暇だったので、周りの友達2〜3人をちょっと笑わせてやろう、ぐらいのつもりで。最初は「升野」という名前も入れずにひっそり始めたんですよ。そしたら、仲間内で徐々に広まって「いいね」とか「見てるよ」と言われるようになって、いとうせいこうさんとかもだいぶ初期から面白がってくれた。せっかくなので、途中から僕がやってることを明かしたら、アメーバブログさんから声が掛かって、移行してオフィシャルでやることになって……という感じですね。

――もともと、女子の生態を観察したりするのは、お好きだったんですか?

升野:いや、観察してるつもりは全然なくて、たぶん男って普通にこれぐらいは「女の人ってこういう特徴があるよな」というのを見てると思うんですよ。だから、わざわざ女子どうしの会話を探ったり、誰かに聞いて研究したりはまったくしてないです。そういう趣味もないんで。あのブログを読んで「バカリズムは女心をよく観察してる」とか「オネエの心を持っている」みたいに解釈されるのは、一番間違ってますね。単純に、自分からもっともかけ離れた設定にしたほうがインパクトがあると思って女性にしただけで、恋愛の描写も一切ありませんし。

――これだけ女性のリアルな日常を淡々と再現した日記を書きながら、一方で、最近では「あーあ、女子力高くなりたーい!」と思いっきりデフォルメした女性を悪意全開に演じる「女子と女子」というコントもやっていて、振れ幅がすごいなと(笑)

升野:あれはでも、僕自身の女性に対する悪意とか思想がこもってるわけじゃないんですよ。ああいう誰もがやったことのある“悪意のある演じ方”を一本通してやりきったら面白いんじゃないか、というネタのフォーマットをまず先に思いついて。で、その題材として何がいいか考えたときに、誰でも見たことがあって共感されやすそうなのが女性のキャラクターだったってだけで。

――まずネタとしてのフォーマットありきだったんですね。

升野:割とよく誤解されるんですけど(笑)、「女とはこういうものだ」とか、そういう僕自身のメッセージ性は何もないんです。

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コメント
  • 福田フクスケ @f_fukusuke

    ★原作・脚本・主演を務めるドラマ『架空OL日記』が放送中のバカリズムさんへのインタビューを構成しました!全3回です/『架空OL日記』バカリズムが語る――第1回:「ネタはまずフォーマットありき。女性への悪意は込めていません!」 https://t.co/lXmYrv4A3K

  • sumi @1946117victory

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  • ののがきみもえ @Mimoe0430Part2

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インタビュアー

福田フクスケ

福田フクスケ

1983年生まれ。書籍の構成や雑誌ライター、WEBメディアの編集をするかたわら、雑誌『GetNavi』にテレビ評「魁‼︎テレビ塾」を連載するなど、無類のテレビっ子の一面も。エンタメ・サブカル分野の取材・インタビューを多数こなすほか、恋愛やジェンダーをテーマとした執筆も多い。

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