讃岐うどんのお店に行って、メニューの意味がわからず困ることはありませんか?
同じような写真が並んでいる「釜揚げうどん」と「湯だめうどん」。
この2つのうどんの違いを説明できますか?
地元の人にはあたり前でも、初めての人には違いがわかりにくいことってたくさんあります。
しかも、店によっては「ひやあつ」とか「あつひや」とか専門用語が並んでいて、そのうどんがどんなものかイメージがつかない方も多いのではないでしょうか?
そんな讃岐うどん難民のために、讃岐うどんの関係性が一目で分かる一覧表を作りました!!
讃岐うどんのメニューの関係性がわかる早見表を作ったよ!
讃岐うどんのメニューがどんな関係性になっているか、この早見表を見れば一目瞭然!
これではじめて讃岐うどんのお店に入る時にもどんなメニューかイメージがつきやすいことでしょう。
▼画像をクリックすると新しいタブで開きます。
A4サイズで作っているのでそのまま印刷して持ち歩くもよし。
そのままスマホやタブレットで見るのもよし。
讃岐うどんを食べに行くときにどうぞご利用ください。
「釜揚げうどん」と「湯だめうどん」の違いを解説!
一覧表に書いてある工程を写真付きで解説してみましょう。
これを読めば、同じように見える「釜揚げうどん」と「湯だめうどん」の違いもバッチリ理解できるでしょう。
うどんの調理工程を知っておけば、より讃岐うどんを楽しめますよ!!
1.うどん生地を切る。
生地づくりの工程はあまり関係ないので省略。
出来あがった生地を切るところから説明します。
うどんの生地を薄くのばして、細く切っていきます。
▼このように手切りするところ(山とも)もあれば機械で一気に作るところもあります。
▼切り終えた麺はこんな感じですね。
2.麺を茹でる。
▼切り終えた麺を大きな釜で茹でます。(釜揚げうどん岡じまの釜)
大体10分〜15分前後で茹であがります。
この茹であがりの段階でアツアツの麺をとるメニューが
- 釜揚げうどん・・・釜から直接どんぶりに麺をとって、つけつゆで食べる。
- 釜揚げかけ(釜かけ)・・・釜から直接どんぶりに麺をとってかけだしをかける。
- 釜玉・・・生卵をどんぶりにいれておいて、釜からとったアツアツの麺の余熱で半熟にしてしょうゆ(もしくは特製のだし)で食べる。
釜から直接アツアツの麺をとるので、メニューに「釜」がつくんですね。
釜揚げ麺の特徴は
- 麺がぶわっと広がっていて、もちもちの食感が楽しめる。
- 塩分濃度が濃いので麺の味や小麦の風味がしっかり感じられる。
- 熱々。
ですね。
麺のゆであがり時間が決まっているので、タイミングが悪いと茹であがりまで待つことになります。
3.水で締める。
茹であがった麺は一気に冷水で締めます。
▼余計な塩分やぬめりがとれて、ギュッと締まった麺になるんですね。
▼この水で締めた麺をせいろの上にとった状態が「うどん玉」という状態です。(宮川製麺所のうどん玉)
地元の人はこの「うどん玉を買って帰って家で食べる」なんてこともよくやっています。
この冷たいうどん玉で作るメニューが
- しょうゆうどん・・・醤油をかける。
- ひやかけ(ひやひや)・・・冷たいかけだしをかける。
- ぬるかけ(ひやあつ)・・・熱いかけだしをかける。
- ざるうどん・・・ざるに入れてつけつゆで食べる。
- 冷やしうどん・・・冷水にとってつけつゆで食べる。
- ぶっかけうどん(冷)・・・ぶっかけだしをかける。
になります。
▼ざるにのせたらざるうどん。
麺のコシや刺身のような新鮮さを味わいたい方は冷たいうどんのメニューを頼むのがいいですね!
お店では基本的にこのうどん玉の状態で麺が保管されています。
4.お湯で温める。
あたたかいうどんは水で締めたあとのうどん玉を再度あたためて食べているのです。
▼セルフのお店によっては自分で茹でることもできますね。(まごころで麺を茹でる縄のまっちゃん)
釜揚げの時とは違って水で締めているので表面が滑らかでツルッとしています。
このあたためたうどんを使うメニューが
- かけうどん・・・熱いかけだしをかける。一番ノーマルなうどん。
- ぬるかけ(あつひや)・・・冷たいかけだしをかけるぬるかけうどん。
- 湯だめうどん・・・お湯にとってつけだしで食べる。
- ぶっかけうどん(熱)・・・熱いぶっかけだしをかける。
- しっぽくうどん・・・根菜と鶏肉を炊いた特製のだしをかける。
- 鍋焼きうどん・・・肉・卵・わかめ・ネギなどを鍋で一緒に煮るうどん。
- カレーうどん・・・カレー、もしくはカレーだしをかける。
などになります。
だしの風味や奥行き感はあたたかいだしの方が感じやすいので、麺とダシのトータルのバランスを楽しみたい方はあたたかいうどんを頼むのがいいですね!
「釜揚げうどん」と「湯だめうどん」の違い
ということで、お分かり頂けましたでしょうか?
▼切った麺を最初に茹であげた段階で食べるのが「釜揚げうどん」。(観音寺のかじまや)
▼水で締めたあとのうどん玉を、お湯であたためて食べるのが「湯だめうどん」です。
写真では同じような感じに見えますが、似たようで違うメニューなのです。
「ひやあつ」と「あつひや」について
もうひとつややこしいのが「ひやあつ」とか「あつひや」なんて言い方。
ルールさえ覚えてしまえば簡単です。
これらは最初が「麺」、後ろが「ダシ」という関係になっています。
「ひやあつ」なら「麺」が冷たくて、「だし」が熱いということ。
▼どんぶりに先に麺を入れて、後からだしをかけるのでその順番で言うと覚えておきましょう。
讃岐うどんメニュー一覧とうどんの工程まとめ
工程を理解すると、また一段と讃岐うどんの楽しみ方が広がります。
「釜揚げのかけうどん」通称「釜かけ」はお店のシステムの都合上できないお店もたくさんありますが、めちゃおいしいです。
個人的に好きなメニューは、釜玉に醤油をかけるのではなく「かけだし」をかけて、卵とじうどんみたいにして食べる「釜玉かけ」が超オススメです。
まさに裏メニュー。
できるお店は限られるので、ぜひともお店に迷惑をかけないように探してみてください。
お店によって作業の流れが違うので、そのあたりまで理解してスマートに注文できると讃岐うどん上級者ですね。