Pioneer 密閉型ダイナミックヘッドフォン ハイレゾ対応 SE-MHR5
軽量プラスチックで装着感は軽めのヘッドバンド。厚みのあるイヤーマフが柔らかく、圧迫感はない。
遮音性はそこそこ高く、音漏れは少しある。
【1】外観・インターフェース・付属品
付属品はキャリングケース、替えケーブル。標準付属のコードにタッチノイズはない。
【2】音質
きれいに伸びる高域と抜けがよく広さを感じやすい中域が魅力。音の立ち上がりもよく、アタック感はうまく出る。ボーカルの表現に妙味があり、いわゆるアイドル声、アニメ声な声色をきれいに出す印象。
[高音]:高域の抜けは良い(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)
[中音]:広さのある抜けの良い音。金管系の音もリアル。
[低音]:100hz~30hzまできれいに減衰する(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:個々の楽器音が刺さらず混ざらず、きれいに描き分けられている。クラブ向けに偽りなし。(petit milady「azurite」、分島花音「world’s end, girl’s londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:パーカッションは粒感とアタック感に満ちていて、疾走感と爆発力も感じる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:のびやかさと突き抜け感があり、声優声やアイドル声の表現がうまい。
【3】官能性
Claris「DROP」は緻密で中毒性の高い音場。立ち上がりよくサビに向けて素直に盛り上がっていく楽器音。ボーカルの声色も生々しさがあり、のびやか。コシもあって実に良く伸びる。かすれない。
ZAQ「Monochrome Monster」はアニメ系のキンキンしやすい声だが、尖らず刺さらずきれいに聞こえる。それでいてシャープさは失われていない。緻密で立ち上がりよく、躍動感のある楽しい音場。奥行きも感じる。
いきものがかり「Happy Smile Again」はボーカルの力強さ明るさがよく出ていて、きれいにのびる。元気で楽しい。ギター音も緻密でつま弾き音がきれい。重くなりすぎず元気に弾けるドラムの加える熱量も心地よい。
やなぎなぎ「Sweet Track」は抜けが良く元気で圧迫感のない音色。ギターの音がきれいに出ていて色彩を感じる。ボーカルの伸びやかさと息遣いもきれいに出ていて、情報量の多さを感じる。
【4】総評
クラブミュージック向けのシリーズらしく、緻密さと躍動感、ボーカルの表現力などに最近のクラブ向けっぽい調整を感じる。とくにアニメ系の楽曲に強そうだ。ガチャガチャしたり割れたりしそうな情報量が多くてエッジのある曲を丁寧にこなす性能はたしかに魅力的。
軽量で折りたたみできるうえ、遮音性や音漏れにも配慮されているので、気軽に持ち運んで使えそうだ。
Pioneer 密閉型ダイナミックヘッドフォン ハイレゾ対応 SE-MHR5
【Pioneer ダイナミックヘッドホン SE-MHR5 レビュー】躍動的で緻密さのある音。アイドル声やアニメ声などのボーカルの表現もうまい