「確かに『計画するスキル』など教わったことはない」という人には、ぜひとも一読することをお勧めする。本当になぜこれほど重要なことを、もっと早い段階、すなわち学校で教わらないのか不思議だ。大体「計画表を作っただけで満足」してしまったり、「計画通りいかない」ことが続いたりして、計画とは絵に描いた餅のように扱われがちだ。しかし、もちろん正しく「計画」すれば、そんなことにはならない。幸いにも、そのための技術を本書から学べる。
本書は、セミナーを基にして書かれているとのことで、語りかけるような文章のため、その分読み進めやすい。つまり、ひとりでも本書を使って十分に「計画するスキル」について学べる。
いきなり1年がかりの大きな「プロジェクト」について、計画を立てようとするのではなく、せいぜい1週間程度の、自分ひとりが関わる「プロジェクト」から始めて、徐々に長い期間かかるプロジェクトや、複数の人が関わるプロジェクト、複数の会社が関わるプロジェクトなどに、対象を広げて実践していくのが良いだろう。今まで手探りでやってきた計画作りも、今後は必要なステップに従って、活用できる計画作りに変わるはずだ。