エビフライのしっぽは食べるべき? 栄養士さんに聞いてみた
エビフライにエビ天と、揚げ物の王様とも言えるエビですが、その「しっぽ」の栄養価はどのようなものでしょうか。しっぽをよく残してしまう記者が専門家に取材しました。
フライに天ぷらと、揚げ物の定番とも言える「エビ」ですが、その「しっぽ」を普段、食べていますか、残していますか。
好みや習慣の分かれるところかと思いますが、オトナンサー編集部では、料理研究家で管理栄養士の関口絢子さんに取材、エビのしっぽには栄養があるのかどうか聞きました。ついでに、しっぽを食べ残すことの是非も……。
アスタキサンチンはポリフェノールの一種
関口さんによると、エビなど甲殻類の殻には、キトサンという食物繊維、カルシウム、赤い色素であるアスタキサンチンなどが含まれています。
とりわけ、アスタキサンチンはポリフェノールの一種で、「ビタミンEの数百倍とも言われる抗酸化力があり、アンチエイジング効果が期待できます。化粧品にも使われる注目の成分です」。エビのしっぽのように少量だと効果は期待できませんが、食べるのはムダではないそうです。
ただし、エビのしっぽの中に黒い水が残っていると、しっぽが生臭くなるため、食べる際には下処理が必要です。包丁の背を使ってしっぽの水分をしごき出すと、黒っぽい液体が出てきます。これをよく洗い流すことでカリッと揚がり、食べてもおいしくなります。「下処理済みのしっぽであれば、食べても問題ありません。もちろん、よく揚げていないと食べにくいので、その場合は残しましょう」。
食べるのは「貧乏くさい」?
一方、マナーの観点からは、「しっぽまで食べるのは貧乏くさい」「料理人への感謝を込めて食べるべきだ」などと意見は分かれますが、果たして関口さんの答えは……。
「マナーとしてはどちらでも構いませんが、食べない場合は『食べ残した感』を出さないように、しっぽをそろえて置きましょう。ただし、エビのしっぽを食べられるように下処理しているお店もあれば、エビの種類によっては、柔らかく食べやすい場合もあります。しっかり揚げるとパリパリおせんべいのようになるので、丸ごと食べられるのであれば、食べた方が体にいいですよ」
(オトナンサー編集部)