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公益財団法人日本生産性本部は11月2日、「日本の労働生産性の動向 2016年版」を公表した。それによると、2015年度の日本の労働生産性は、8年ぶりに過去最高を更新したことが明らかになったという。報告書の本文は、日本生産性本部 生産性研究センターのサイト よりダウンロードできる。
日本の2015年度の労働生産性の主な動向は以下の通り。
2015年度の日本の時間あたり名目労働生産性(就業1時間あたり付加価値額)は4518円だった。リーマンショックに伴って2008年度に大きく落ち込んだ後、しばらく停滞基調が続いていたが、2014年度にこれまでのピーク水準(4416円/2007年度)を回復し、2015年度は8年ぶりに過去最高を更新した。
2015年度の時間あたり労働生産性上昇率は0.9ポイント増となった。就業者の増加が生産性上昇にマイナスに寄与したが、実質経済成長率(+0.8%)がプラスに転じた。労働者全体に占める比率上昇が続くパートタイム労働者で労働時間が短くなっていることもあり、就業者1人あたり上昇率より0.5%ポイント高くなっている。
なお、2015年度の労働生産性上昇率がプラスに転じたのは、0.9%程度の「ゲタ」をはいていたことが影響している。「ゲタ」とは、比較対象となる前年度に経済環境等が大きく回復して年度最終四半期の水準が年度平均を上回ったとき、次年度の上昇率がその分だけプラスにかさ上げされる統計上の効果であり、その分を控除すると2015年度の実質労働生産性上昇率は0%近傍にとどまる。四半期ベースでみても、経済成長率が伸び悩む中で就業者が増加する状況を背景に、2015年度を通じてほぼ横ばいで推移している。
2015年度の日本の名目労働生産性(就業者1人あたり付加価値額)は784万円となった。名目ベースでみると、リーマンショック後に大きく落ち込んだ後、停滞する状況が続いていたものの、2011年度に底打ちしてから4年連続で上昇が続いている。
2015年度の労働生産性上昇率は+0.4%で、消費税率引上げによる景気後退からマイナスとなった前年度(-1.5%/2014年度)に対し1.9%ポイント改善し、2年ぶりのプラスへと回復した。
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