[2016/08/17] (最終更新日 2016/08/18)
サーチコンソール(Google Search Console)の使い方とSEO
SEO対策のみならず、ビジネスサイト運営のあらゆる点で必須のGoogle公式ツールが、サーチコンソール(Google Search Console)です。
サーチコンソールを活用することで、あなたのビジネスサイトへより多くの検索ユーザーを集めることができます。また、検索からのアクセス減少が発生した場合でも、その原因を素早くつきとめて解決へとつなげることができます。サーチコンソールの使い方を、主要な機能を中心に本記事で紹介します。
目次
サーチコンソール(Google Search Console)とは
サーチコンソールとは、Googleが無償で提供する、ウェブマスターやフロントエンドデザイナー、および事業主向けの、高機能な公式サイト管理ツールです。
主にビジネスサイトの運営管理に役立つ大変強力な機能を多数備えており、SEO対策を行う際はもちろん、サイト運営のために必ず利用することをおすすめします。
なお、サーチコンソールは旧Googleウェブマスターツールであり、名称が変更された以外に基本的な使い方に違いはありません。ただ、名称変更された2015年5月以降、以前にはなかった新機能がいくつか追加されています。
サーチコンソールでできること
サーチコンソールでは、サイトへの訪問キーワードや、サイトに発生した問題など、様々な情報を確認することができます。おおまかには次のリストのような機能があります。
- Googleからのメッセージ確認★
- サイトへの来訪キーワードチェック★
- 外部リンクの詳細調査★
- モバイルサイトのユーザビリティ評価確認
- Googleが認識しているサイトコンテンツ内キーワード確認★
- URL削除
- Googlebotクロールで起きているエラー確認
- サイトの再クロールの申請★
- サイトマップ、robots.txtの送信
- その他、サイトの問題確認
このうち赤字で示したものは、Webマーケティングで用いられる頻度の高いものです。
次に、この使用頻度の高い機能についてそれぞれ説明します。
Googleからのメッセージ確認
サーチコンソールにあなたのサイトを登録しておくと、サーチコンソールが自動検知したあなたのサイトの問題などに関する重要なメッセージを受信することができます。
メッセージは、下図(サーチコンソールログイン後画面)のピンク枠部分をクリックすると表示することができます。
メッセージは主に「Googleクローラがサイトにアクセスできない」「ガイドライン違反によりサイトにペナルティが課されている」(または解決した)といったものになります。
いずれも、どんなサイトにも起こりうる一般的な問題ですが、サーチコンソールの利用により、素早く問題に気づき解決へと動くことが可能になります。
サイトへの来訪キーワードチェック
あなたのサイトが、どんな検索キーワードでユーザーの目にとまっているかがわかります。これを確認するには、サーチコンソールログイン後に 検索トラフィック > 検索アナリティクスをクリックします。(下図参照)
この検索アナリティクス機能には、強力な多数のフィルタ機能(上図の右のグレー部分)が搭載されており、実に有益なデータをかんたんに調べることができます。例えば次のようなものです。
- 検索クエリごとの検索順位
- 検索結果ページでの表示回数
- クリック数の多い検索キーワード(検索クエリ)
この機能により、狙ったキーワードでの順位確認や検索流入数確認はもちろん、「順位は高いがクリック率の低いページのタイトルを改善し、クリック率を上げる」とか「検索流入の多いページを見つけ、そのページの導線を改善してCV増をねらう」といったことができます。
外部リンクの詳細調査
Googleは現在、サイトごとに付いている被リンク(=外部サイトからあなたのサイトに向けて貼られたリンク)の情報を公開していません。そのため、サードパーティ製ツール(Ahrefsバックリンクチェッカーなど)で知ることができる被リンク情報は、今では限られています。
しかしGoogle純正ツールであるサーチコンソールなら、(完全に全てではないにせよ)より最新かつ多数の被リンク情報を確認できます。被リンク総数はもちろん、被リンク元サイトドメイン、各リンク元ごとの被リンク数比較も可能です。
被リンクの詳細は、サーチコンソールにログイン > 検索トラフィック > サイトへのリンク > 「リンク数の最も多いリンク元」の下にある「詳細」をクリック(下図参照)で確認できます。
上図の「詳細>>」をクリックすると被リンクのリストが表示されます。リスト上部にある「最新のリンクをダウンロード」をクリックすると、全リストがダウンロードできます。
Googleが認識しているサイトコンテンツ内キーワード確認
あなたのサイトがGoogleにどう見られているか、つまり、どんなキーワードと関係があるサイトと認識されているか、を確認できます。
例えば「パソコン講座」のサイトを作っているつもりが、Googleには「趣味のパソコン改造ブログ」と認識されている、といったケースは、実はそこまで珍しくありません。こうした問題の察知と解決にサーチコンソールを利用できます。
Googleが認識するあなたのサイトのテーマ(キーワード)確認には、 サーチコンソールにログイン > Googleインデックス > コンテンツキーワード とクリックします。(下図参照)
すると、あなたのサイトにあるキーワードが重要な順にリストされます。リスト上のキーワードをクリックすると、そのワードの重要度に貢献しているサイト内のページが表示されます。
例えば「パソコン 改造」にくくられたサイト内ページが、実は「パソコン講座」でヒットさせたいページだったなら、ページコンテンツを修正・改善します。基本的にはテキストの追加・変更が主になります。この例では、サイトで提供している「パソコン講座」の内容について説明文を増やす、といった対策になるでしょう。
サイトへのGooglebotクロール申請
サイトにページを追加したり、内容を更新しても、新しいコンテンツにGooglebotと呼ばれるクローラがやって来てくれないかぎり、検索結果には反映されません。そのため、より早く検索結果に表示させたい場合は、クロールの申請を行うことができます。
この機能は「Fetch as Google」というメニューで行うことが出来ます。手順は、 サーチコンソールにログイン > クロール > Fetch as Google とクリックします。(下図参照)
画面が表示されたら、上部のフォームに、新規ページや更新したページなど、クロールしてほしいページのURLを入力し「取得」をクリックします。
すると表示が更新されるので、その後出てくる「インデックスに送信」>「このURLと直接リンクをクロールする」>「送信」と順にクリックすれば完了です。
サーチコンソールの利用開始方法
サーチコンソールを利用するには、あなたのGoogleアカウントでログインし、あなたの管理サイトを登録する必要があります。
必要なGoogleアカウントは、Gmailなどで普段使用しているアカウントでかまいません。もちろん新規にサイト管理専用のGoogleアカウントを作成してもOKです。
サーチコンソールを利用するためのGoogleアカウントが用意できたら、あとは下記の手順で利用開始できます。
- Googleにアクセス
- Googleアカウントにログイン
- 画面右上の赤いボタン「プロパティを追加」をクリック
- あなたのサイトのURL(管理URL)を入力して「続行」をクリック
- 「別の方法」タブをクリック
- 「HTMLタグ」にチェックを入れ「確認」をクリック
- 表示されたHTMLタグをコピーし、あなたのサイトのheadタグ内にペーストする
- サーチコンソール画面に戻り「確認」をクリック
- 「所有権が確認されました」とメッセージが表示される
これで利用登録が完了です。以降は全ての機能を使用することができます。
一つのサーチコンソールアカウントでサイトは複数登録できます。何十サイトでも登録でき、サイト(ドメイン)をまたいだ複雑なアクセス情報分析も可能です。
サーチコンソール活用 まとめ
ここまでサーチコンソールの主な機能と利用方法を説明してきました。まだ利用したことのない方は、機能の強力さに驚いたかもしれません。
サーチコンソールはウェブマスターにとって必須のツールですが、実はGoogle自身にとっても、検索ビジネス発展のための非常に大切なツールです。今後もサーチコンソールが軸となり様々な機能がリリースされていくのは間違いないでしょう。
ウェブマスターの方は、まず基礎SEO対策(コンテンツ作成+被リンク対策)が完了したら、すぐにサーチコンソールを利用開始してください。なおSEO対策は成果が出るまでに時間を要するため、時間が無駄にならないよう先に対策を済ませるようにします。
まずは使ってみよう
今回は、とくによく使われる機能を中心に説明してきましたが、サーチコンソールの機能はこれだけではありません。他にも非常に強力かつ便利な機能を有しています。
とくに未経験のサイト管理者だと、設定や導入で尻込みしがちですが、現在では、技術知識や経験に関わらず、非常に多くのウェブマスターがサーチコンソールを利用しています。
ビジネスサイト運営に当たっては、SEOとサーチコンソール活用とはどちらも欠かせない要素となります。まず必須の検索エンジン対策を開始し、それと同時に、サーチコンソールの利用も始めて、その機能に触れてみましょう。
この記事が役に立ったらSNSで共有してください。