仕事の終わりはしっかりと見えている? 正確な納期を引き出すための心がけ

2016年10月31日

    

仕事の終わりはしっかりと見えている?正確な納期を引き出すための心がけ

仕事の終わりが見えない、そんな悩みがあるビジネスマンに共通しているのは、仕事の納期を正確に把握していないことです。しかし、納期とはさまざまな状況で変わってしまうものです。どうすれば正しい納期を設定して仕事に挑むことができるのでしょうか。

納期に悩まされるビジネスマン

ビジネスマンがもっとも神経を使う仕事が、納期を守ることです。すべての仕事は納期があることが原則になっています。どんなにクオリティの高い仕事を行っていても、納期に遅れてしまっては意味を成さないのがプロの世界なのです。

しかし、算出した納期を守るために、いろいろな無理をしていたのでは、心が休まるときがないでしょう。商品を販売する仕事であれば、在庫や運送の時間などから簡単に納期を割り出すことができます。

ところが、会社の問題点を解消するなどのソリューション系の仕事の場合、納期が見えにくくなりがちです。それでも、納期を伝えなければ仕事をもらうことはできないので、最初に納期を算出しようとするのですが、結局は間に合わずに翻弄されるビジネスマンは多いでしょう。

人は楽観的な予測を立てる生き物

どうして納期を上手く設定することができないのでしょうか。もちろん、不確定要素の多い仕事であれば、正確な納期を引き出すことは難しいものです。しかし、それ以前に人間の根本的な性格が災いしているともいえます。

つまり、人間はもともと楽観的な生き物だということです。たとえば、何かトラブルに巻き込まれたとしても、どこかで「どうにかなるだろう」と思っている自分がいないでしょうか。これは、能天気というよりも、むしろ真剣にトラブルを受け止めてしまうと不安に押しつぶされてしまうので、自己防衛のため無意識のうちに現実逃避してしまうのです。

そのため、納期を引き出す作業でもつい理想に合わせて算出してしまいがちです。また、納期を遅くしてしまうとお客さんが離れてしまうのではないか?という不安も働いて、ビジネスマンは厳しい納期を算出する傾向があるのです。

納期は悲観的に割り出しておこう!

ここまで書いてきたことの逆を書けば、「現実的な納期を算出するためには、悲観的に構える必要がある」といえます。もしかすると予測できないトラブルがあるかもしれない、もしかするとお客さんの要望が追加されるかもしれない、そんな悲観的な観測を追加して納期を考えることをおすすめします。

悲観的になる、ということは仕事の欠点に目が行きやすくなることでもあります。楽観的なままでは見逃していた細部が気になり始め、仕事をより練りこんでいくようになるでしょう。もちろん、納期を現実的に引き出すことには不安もあると思います。「お客さんに遅いと言われたらどうしよう」と考える人もいるでしょう。

しかし、お客さんに納期のことで追及されたなら正直に理由を答えればいいのです。そのうえで納期を早めてほしいと言われたら、方法を一緒に考えましょう。

納期が分かれば仕事のやり方も変わる

正確な納期とはつまり、余裕のある納期ということです。納期に余裕があれば、仕事のやり方も変わっていきます。まず、帳尻合わせに奔走する必要がなくなり、理想に近づけるための建設的な思考と作業に専念できます。

時間がたっぷりとあれば確認の時間も増えるので、ミスを犯す可能性も減ります。同僚やお客さんとのダブルチェックもすみずみまで行えることでしょう。そして何よりもあなた自身の心の持ちようが変わります。不安の中で仕事をしなくても済みますし、他の仕事にも目を向ける余裕が出てきます。

休日、出かけたり家で休んだりしているときでも、リラックスの度合いが違うことに気がつくでしょう。余裕のある納期をお客さんに納得してもらうこともまた、ビジネスマンの技術の一部なのです。