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稼いでいる人、良い転職をした人はココが違う!プロが解説!SEの年収がUPする職務経歴書の書き方(フォーマット付き)

転職活動で大きなウェイトを占める職務経歴書。書類選考を左右するだけでなく、面接内容のベースにもなるため、丁寧に作りこみたいものです。

そこで今回は、レバテックキャリアでSEを始めとしたエンジニアの転職支援を行う、キャリアアドバイザーの西澤貫さんにインタビューを実施。「転職で年収UPに成功したSEの実例※」も踏まえ、職務経歴書の書き方のコツをお聞きしました。SEの方はもちろん、転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

また記事の最後では、レバテックが提供している職務経歴書のフォーマットがダウンロード可能です。併せてご利用ください。

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目次
■職務経歴書の持つ“2つの役割”
■採用側が書類選考で見ているポイントとは?
■成功事例1「高い視点での動き・プライベートへの活動を自己PRに」
■成功事例2「自己PRへ社内環境改善への取り組みを厚めに記載
■成功事例3「リーダー経験の豊富さをエピソードで裏付け」
■職務経歴書の具体的な記入ポイント
■年収UPを見込める転職先
■キャリアアドバイザー・西澤さんからのアドバイス
■職務経歴書フォーマット

西澤 貫(にしざわ とおる)

大手人材会社を経て、レバレジーズ入社。前職ではWeb・通信業界を中心に、エンジニアから事務職まで幅広い職種の転職を支援。現在は、年間300人超のエンジニアと面談を行い、前職時代を含め延べ2,000人以上の転職支援実績を持つ。

職務経歴書の持つ“2つの役割”

SEに限らず職務経歴書というと、「いつからいつまでどんな業態の企業でどんな業務をしていたか」「役職はどこまでいったか」などだけをシンプルにまとめて書く人がほとんど。

 「でも、それは非常にもったいないこと。職務経歴書は名刺と同じで、その人を映す鏡なんです」と西澤さんは話します。西澤さんによると、職務経歴書には大きく分けて2つの役割があるのだそう。

自己分析ツールとしての役割

ひとつは自分が今までどんなキャリアを積んできたか、この先どういった仕事をしていきたいのかなどを知るための、自己分析ツールとしての役割。一口にSEといっても、企業によって経験する業務内容はさまざま。業界、プロジェクトの規模、担当工程、開発環境、役割…など、自分の強みとなる経験や希望するものは何なのかが、職務経歴書を書く過程で明らかになっていきます。

「自分のスキルや経験を棚卸しして、自分をよく知ることが成功する転職の第一歩です」。

面接を有利に進めるツールとしての役割

職務経歴書のもうひとつの役割は、面接を有利にすること。面接官は職務経歴書を見ながら面接を進めます。その時に、自分が聞いてほしいこと、PRしたいことを記入しておくのです。つまり、自分を最大限に表現するため、面接の会話をコントロールするという役割もあります。 

採用側が書類選考で見ているポイントとは?

西澤さんは「書類選考時に、採用側がどのように職務経歴書を見ているか」も話してくれました。 

書類選考は、1枚目の内容でジャッジされがち

書類選考では、採用担当者も多くの書類をチェックしなければならないため、一人ひとりの職務経歴書を全てチェックできないケースもあるのだとか。限られた時間の中で多数ある職務経歴書の中から、ピンポイントな情報を読み取って面接に来てもらうかどうかの判断をするのです。 

職歴は新しい順に記入する

では具体的にどこを見ているかというと、職務経歴書の1枚目。だから冒頭に大切なアピールポイントを記入する。さらにテクニックとしては、「職歴の新しい順に記入しておくこと」です。

大半の方は、初めて入社した会社から、時系列で職歴を記入していくと思います。しかし、採用側が気になるのは「直近でどんな業務に携わってきたか」。面接官の気持ちになって、最新情報を一番に持ってくるのが良い印象を持たれるコツです。

書類選考では技術力だけを見ているわけではない

その他、採用側がチェックしている項目は何でしょうか。実は技術力の高い低いは、書類選考時点ではあまり判断されないケースも少なくないとのこと。採用側が見ているのは、自己PRやその人の志向性、業務における視点の位置や視野の高さ、経験したプロジェクトの役割といったところです。それらの点を総合的にみて、詳しく知りたいと感じたら面接に呼んで話を聞くのだとか。

成功事例1「高い視点での動き・プライベートへの活動を自己PRに」

それではここで、実際に西澤さんが職務経歴書を添削して収入アップ転職に導いた事例をいくつかご紹介していきます。


まず最初の成功事例は、二次請けSIerから一次請けへ転職し、年収400万円→550万円と約150万円の年収UPに成功したSEのAさん(当時35歳)。

当初、Aさんの職務経歴書には自己PRが無かったそうです。そこからPRしたい内容を話し合った結果、ご本人から「生産性を上げるためにこんなツールを使って工夫をした」という話が出ました。

ところが、西澤さんはそういった個人で完結する内容ではアピールが弱いと判断しました。企業としては組織の中核として、業務のコアなところを任せていきたい30代。もっと高い視点での取り組みをプッシュしたいと、目をつけたのが「運用引継業務改善」と「教育業務」です。

ベテランとして高い視点をアピール

「Aさんとのカウンセリングの結果、『組織をどう改善していったか』など業務改善の視点が外に向いていたので、ここは良い訴求ポイントになると思いました。また、部下への教育についてもマネジメント能力や調整力があることをアピールできると判断しました」(西澤)

プライベートでの活動も記載すべき

また、プライベートで実施したカンファレンススピーカーの経験も、自己PRの中に入れました。こういった経験は業務外なので、職務経歴書に記入する必要が無いと思われがちですが、西澤さん曰く「プライベートの活動の質が良ければ採用になるケースもある」そうです。

成功事例2「自己PRへ社内環境改善への取り組みを厚めに記載」

 

 

2つ目の事例は、大手インターネットサービス会社から総合人材サービス会社へ転職し、年収を520万→600万円にUPさせたBさん(当時30歳)。Bさんが採用側から高い評価を受けたのは「社内環境改善活動への参画」だそうです。

自分発信で周囲を巻き込む動きが高評価に

社内環境に不満を持っており転職を考えたものの、辞める前に自分自身で環境を改善しようと取り組んだBさん。その結果、「開発体制をウォーターフォールからスクラムへ」「社内のレガシーなシステムを最新のものに刷新」など、Bさん発信で変わっていった事例をヒアリングし、自己PRへの追加をアドバイス。西澤さんも「個人だけで終わらず、周りを巻き込む動きが評価された」と分析しています。

自己PRには「今後のキャリアパス」も長めに入れる

「『今後のキャリアパス』については必ず入れてほしい。できれば長く書いてほしいですね」と西澤さん。「どういう目標があって、そのためにどういった努力をしているのか」、ここも採用担当者が見るポイントの一つ。特に5年ほどの中長期的な目標と、1年ほどで達成できうる目標を細分化させ、明確に将来を見据えられるビジョンを示すことが大切です。

成功事例3「リーダー経験の豊富さをエピソードで裏付け」

 

  

最後の事例は、業務系ソフトウェア開発から不動産業界のIT部門へ。年収480円→780万円にUPさせたCさん(当時36歳)。

最初にCさんが書いた職務経歴書には、社名と各部署の在籍期間しか記載されていませんでした。そこから西澤さんとのカウンセリングの結果、「Rubyでの開発がやりたい」というCさんの希望と、「リーダー経験が長い」という強みを出していくことになったそうです。

言語のバージョンまでを記載し、最新の技術へのキャッチアップを示す

まず押したのはBtoBのRubyによるwebアプリケーション開発経験。スキルPRの欄には、Rubyのバージョンも入れ、どれくらいまで対応できるかという技術力をアピールするとともに、自身の仕事に対する視点や役割をプラスさせていきました。

ヒキのあるネタを厚く

さらに西澤さんは、直属の上司がメンバーにいるチームのリーダーを経験したという話に着目。この経験が評価されて採用が決まったのですが、採用した企業の中でこれと同じような境遇の仕事があったのです。「Cさんの場合は、好条件が重なった」としつつも、豊富なリーダー経験が武器になると判断し、前述のエピソードをその裏付けとして盛り込んだそうです。

職務経歴書の具体的な記入ポイント

そのほか、西澤さんが転職希望者からよくされるという質問をもとに、具体的な書き方やコツを紹介していきます。

フォーマットはwordで、4ページ前後のボリュームに

形式はwordで、4ページ前後のボリュームを推奨。あまり長すぎると採用担当者が読みづらくなるほか、SEとしてのドキュメント作成能力を疑われるおそれもあるのだとか。押したい要素を厚めに、他は軽く触れる程度にするなどして調整しましょう。

構成はいくつかのパターンで分けられ、「略歴⇒得意分野」・「自己PR⇒職務詳細(最新のものから)⇒経験スキル」・「技術一覧⇒自己PR」という流れで記入すると、面接の時も話しやすくなります。

長い経歴でも全て記載し、各経歴のボリュームで調整する

経歴は基本的に全て記載すること。記入しないとブランク期間を疑われるなど、あらぬ疑念を抱かれるおそれが出てきます。そこからボリュームの調節。直近で携わった案件や、自身のターニングポイントとなるような経歴はしっかりと、それ以外は概要のみにするなどしてメリハリのある体裁にします。

達成実績の表記のポイントは「主観排除」「達成の裏のプロセス」

「SEの方は謙虚な方が多いので、達成実績の書き方に苦心する方もいる」と西澤さんは言います。その上で押さえるべきポイントとして提示したのは、「なるべく主観を排除すること」と「達成の裏にあるプロセスを明記すること」の2点。

西澤さんは「達成した結果を導くために自分が行ったことや、実績に対する客観的な評価も大事です。例えばメンバーや上司、顧客からのリアルな声を入れるのが効果的」と話しています。

大規模プロジェクトの経験は、予算やメンバー数も記載する

SEの転職において、「大規模プロジェクトの経験」は評価されやすいポイント。アピールできそうなプロジェクトがある場合は、予算やメンバー数などの数値を入れるようにしましょう。もちろん守秘義務を守る必要はあります。

自己PRは「業務から得た強み」「他者からの評価」「希望するキャリアパス」の3点から

「自己PRの書き方がわからない」というのはSEの方からよく上がる声だそうで、その際にまずは以下の3点を記載してもらい、ブラッシュアップしていくそうです。

①業務から得た強み・得意分野
②他者から得てきた評価とその評価をもらったプロセスについて
③これから希望するキャリアパス

定性的な強みがある場合は自己PRを冒頭に持ってくるのも手

「職歴からは見えづらいが、定性面で秀でたPR要素がある場合、自己PRは冒頭にもってくる、というアドバイスをしています」(西澤)

プライベートの制作物があれば、GitHubのリポジトリのURLを制作期間とともに記載

「業務とは関係ないから」という理由で、職務経歴書にプライベートの制作物のことを記載しない人がいますが、それはもったいないです。「GitHubのリポジトリのURL」に「制作期間」を添えて記載するようにしましょう。また、制作物の数がさほど多くない場合は、作った背景などにも軽く触れるとベターです。

なお、クリエイター職のポートフォリオでは、制作したwebサイトのスクリーンショットを添えるなどのビジュアル要素は重要ですが、エンジニアの場合は必ずしも重要ではないとのこと。やはり技術力を見ているのですね。

年収UPを見込める転職先

年収UP転職を目指すSEにとって気になるのは、どういった所に転職すれば年収UPにつながるのかということ。西澤さんは「一概にはいえませんが、技術力だけをウリにするよりも、管理職ポジションを目指す方が年収をUPさせやすい」と言います。前項で紹介した事例でも、高い視点での動きが企業から評価されたということから、その傾向がうかがえます。

また西澤さんは、年収UPにつながりやすい転職先や、そこから高評価を得るために必要な経験、知識についても解説してくれました。

大手SIerのPL・PM

「プロジェクトの規模やチームのポジションにもよりますが、安定した高収入が見込めます。上流から下流の工程まで一括して経験したことがあると有利でしょう。マネジメントスキルや調整力も重要になってきます。基本的な業務の知識はもちろんですが、転職する時の年齢に見合った経験をしているかどうかが鍵になります」。 

事業会社のリードエンジニア

「こういったポジションへの転職を希望されるSEはかなり多いです。これまで自分でサービスを回していた経験や、組織視点の動き方がものをいいます。また、サービスの立ち上げフェーズなど、試行錯誤しながら産みの苦しみを経験してきた方も転職に成功している傾向があります。

キャリアアドバイザー・西澤さんからのアドバイス

「SEには技術力があれば職務経歴書は不要、という考えは多くの場合誤りです。書類選考で不通過になったりするのは一番もったいないこと」と今までの経験から語ってくれた西澤さん。

「上手に作れば、自身のスキルの棚卸しや面接時の有効なツールになります」と職務経歴書の重要性を解説してくれました。

「職務経歴書の作成は転職活動の中でもめんどうな作業ですが、しっかりとポイントを押さえて、魅力的な書類を作れば年収アップにもつながりますので、ぜひ前向きに取り組んでみてください。レバテックでは、書類作成のアドバイスや添削も行っているので、お気軽にご相談ください」(西澤)

職務経歴書フォーマット

最後に、レバテックが提供している職務経歴書をご用意しました。転職活動を始めようという方は、ぜひご活用ください。

職務経歴書のフォーマットをダウンロード

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職業紹介優良事業者第1402022(01)号
1402022(01)

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