クラウド型労務手続きソフトウェア「SmartHR」を運営する株式会社KUFUは、本日(8月30日)、WiL FundⅠ, LP、BEENEXT PTE.LTD、500 Startups Japanと複数のエンジェル投資家から総額約5億円の資金調達を実施した、と発表した。
KUFUは、2013年1月に設立された会社。2015年11月より、クラウド型労務手続きソフトウェア「SmartHR」の提供を開始。
「SmartHR」とは、企業が行う社会保険・雇用保険の手続きの自動化を目指すクラウド型ソフトウェア。従業員情報を入力するだけで、必要書類を自動作成できる。また、総務省が提供するe-Gov APIと連携しており、Web上から役所への申請も可能。さらに、マイナンバーの収集・管理や、Web給与明細にも対応しており、煩雑で時間のかかる労務手続き・労務管理から経営者や人事担当者を解放する。
「SmartHR」では、サービスリリース以降、急速に導入企業数が拡大中。2016年8月現在で、正式版公開から9ヶ月で、登録企業数は1,700社以上、サービス利用継続率も98%を超える。
今回、Pedia Newsでは、株式会社KUFUの代表取締役である宮田昇始氏にインタビューを実施し、今回の資金調達の経緯についてお伺いした。
WiLなどから総額5億円を資金調達
今回の資金調達は、WiL FundⅠ, LPがリードで、BEENEXT PTE.LTD、500 Startups Japan、さらにエンジェル投資家の千葉功太郎氏、赤坂優氏、西川順氏が参加した。
宮田氏は、今回の資金調達でリード投資家WiLについて、
「SmartHR」は、単にバックオフィスを最適化するサービスというだけでなく、総務省・厚生労働省をはじめとした各省庁とも深く関わってくるビジネスです。WiLはCEOの伊佐山さんをはじめ、政府や各省庁との連携に強みをもっています。スタートアップでは出来ることに限界があるので、政府や各省庁とも連携しながら、この分野をテクノロジーでより良いものに進化させていきたいです。
また、WiL投資担当の難波さんは、先輩企業家から「仁義に厚く、決してスタートアップの邪魔をせず、何事も積極的に協力してくれる素晴らしいベンチャーキャピタリスト」と聞いていたのも大きな決め手です。
と語り、政府や各省庁との連携を進めながら、テクノロジーの力をつかってHRTech分野でイノベーションを起こしていきたいと意気込みを述べた。
また、宮田氏は、今回のラウンドに参加したBEENEXTについて、
BEENEXTのHiro MaedaさんとはSmartHRのプロトタイプが出来たばかりのころからのつきあいで、社員による社長評価を手伝ってもらうなど、かなり踏み込んで手伝ってもらっていました。
と述べ、一方、500 Startups Japanについて、
500 Startups Japanのジェームスは、1年前のTech in Asia Tokyo 2015で出会いました。その後も定期的に米国のHRTech系のレポート(しかも日本語!)をまとめて送ってくれるなど、すごく熱心な気の合ういい奴で、彼自身も「Paper Industry(紙文化が残る非効率な業界)を変えていくスタートアップに興味がある」と言っていたので、一緒にビジネスをやれたら楽しそうだなと思っていました。
と説明し、HRTech分野で同じ志を持ち、起業家に寄り添うベンチャーキャピタリストから投資を受けられる喜びを語った。
さらに、今回の資金調達に参加した赤坂氏と西川氏が創業した株式会社エウレカは、「SmartHR」にとって最初のエンタープライズプランのユーザー企業でもある。つまり、1番初めに「SmartHR」そしてKUFUの可能性、魅力、価値を感じたユーザーがエンジェル投資家として参画したのだ。
これまでKUFUには、利害関係を持って、本気で相談にのってくれるような先輩起業家がいませんでした。そのため、今回のラウンドでは先輩起業家の方に、エンジェル投資家として参加してもらうことも重要視していました。
千葉さんは、千葉さんご自身が素晴らしい起業家であることはもちろんですが、「千葉道場」に代表されるような、投資先スタートアップが一同に集まり、課題を共有し、議論を交わし、学びを得るコミュニティーを提供されていることに非常に魅力を感じていました。既にその恩恵を感じており、これからが非常に楽しみです。
赤坂さん、西川さんのお二人が素晴らしい起業家であることはもちろんですが、それに加えてエウレカ社はSmartHRにとって一番最初のエンタープライズプランのユーザー企業です。
エウレカさんに営業にいったときには、未だローンチ前で、今後どうなるかわからないようなプロダクトをその場で即決して導入してくださったことにものすごい恩を感じています。プロダクトに強く、宮田が思ってもみなかったようなアイデアを出してくださる赤坂さんと、バックオフィスを統括し、ユーザーに近い目線をもった西川さんのお2人一緒に参加いただくことを嬉しく思います。(宮田氏)
今回の資金調達によって、KUFUでは、「SmartHR」のさらなる機能拡充と、将来に向けた事業基盤の強化を進めることで、クラウド型労務手続きソフトウェアの国内シェアNo.1を目指していきたい考えだ。