【ケープカナベラル(米フロリダ州)=兼松雄一郎】米アマゾン・ドット・コムと米貨物航空機リース大手のアトラス・エアー・ワールドワイド・ホールディングスは5日、提携を発表した。アマゾンは今年後半から20機の貨物機リースを受ける。貨物機の運用ノウハウを蓄積し、自ら物流サービスに乗り出すための準備を進める。
両社の契約は米ボーイング製の貨物機の10年間の機体リースと、7年間の運営受託を組み合わせたものになっている。乗組員、維持管理、保険など運営に必要なサービスを7年にわたりアトラスが提供する。さらに3年間の延長も可能だが、基本的に7年の間にアマゾンがノウハウを吸収し、自社物流に移行していく可能性が高い。
運用が本格化するのは2018年ごろから。アマゾンは連携がうまくいった場合、今後5年間、アトラスに20%出資する権利を持つ。さらに7年以内であれば10%追加出資もできる。
アマゾンは年末の商戦期を中心に物流量が増え続ける中、米UPSや米フェデックスといった物流大手への依存を減らし自前で管理できる範囲を広げようとしている。