「何故、誰もハリルホジッチに”例の話”を聞かないのか」ハリルホジッチ監督のJAPAN WAY
最近、どうもハードディスクレコーダーの調子が悪くて、昨日行われていた高校サッカー選手権の録画ができていなかったので、元旦に放送があった「ハリルホジッチ監督のJAPAN WAY」という番組を見ておりました。
戸田和幸氏がインタビュアーという事でちょっと期待して見たのですが、内容的には縦に早いサッカーとデュエル、ストライカー探しの話ばかりで、ほとんど新味がない内容で正直がっかりしました。
以前から、何故ハリルホジッチに対して誰も戦術の話を振らないのか疑問と不満がありまして、それはハリルホジッチが今までどんな相手に対しても4-2-3-1のフォーメーションで臨んでいる事です。
4-2-3-1は守備時に4-4-2のゾーンになる形が多く、トップ下はFW的にスピードやパワーが要求され、3の左右にいるウイングの選手は、スタミナとクロス能力が要求されます。
ハリルホジッチはインタビューの中でも宇佐美の能力を非常に買ってますが、彼の能力的にはSHよりもFWに適性であり、4-2-3-1ならトップ下で起用すべき選手です。しかしハリルホジッチ体制ではトップ下は香川の定位置であり、宇佐美を起用するのはほぼ左ウイングです。
そして言うまでもなく、香川はドルトムントで主にインサイドハーフとして起用されており、クラブでトップ下としてプレイする事はありますが、特に引いて来る相手に対しては香川のトップ下はあまり機能していません。
宇佐美と香川を併用するのであれば、4-2-3-1よりも4-3-3が適しているのは明らかで、宇佐美も3トップの左であれば守備負担が軽減されますし、4-3-3はインサイドハーフやSBとのコンビネーションが要求されるので、カットインタイプの宇佐美にとってはよりやりやすい形になるはずです。
ただ、あえて4-2-3-1にメリットがあるとすれば、4-3-3よりもカウンターサッカーに向いているのと、ゾーン・ディフェンスの基本セットであるという点です。
ブラジルW杯のザックジャパンは、フォーメーションこそ4-2-3-1ではありましたが、あまりに攻撃時のポジションチェンジが激しくて全くゾーンの体裁をなしておりませんでした。あれでは世界の強豪相手に守備が持ちこたえられないのは明らかです。
ロシアW杯を見据えた場合、日本がゾーン・ディフェンスとカウンターサッカーという武器を持つ事は間違いなく必要ですが、今はまだアジア2次予選を戦っている段階です。最終予選でさえ、日本相手に引いて守るチームがほとんどになるのは明らかで、今はカウンターよりもポゼッションで崩す方法を模索するべきです。
戦術の浸透にはある程度の時間がかかると言っても、今までの例を見る限りでは半年もあれば十分ですし、戦術の練度はあくまで相手ありきの話なので、引いた相手と何試合してもカウンターサッカーやゾーン・ディフェンスの練習になりません。だいたい、戦術が固定されたチームは本番では研究されて終わりですからね。
その辺をハリルホジッチがどう考えているのか、是非誰かに質問して欲しいと思っているのですがねえ・・・今年の初詣で願掛けしておきましょうかね(笑)。
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2016/01/03 | 日本代表
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