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当初3回の予定でしたが、予定を変更させて頂き、全5回となりました。今回はデフレを本格化させた経緯について検討していきます。次回で長期停滞の話題は終了し、最終回はこれまで指摘したポイントをまとめつつ、現代の経済現象について考えていきます。宜しければご覧ください!

(追記)
野崎先生、コメントを頂きまして誠にありがとうございます。銀行におられた経験に即したお話、大変参考になります。

本文で強調しておりますのは、銀行の経営状況について(当の銀行ではなく)政権のキーマンと呼ばれている方が楽観的な認識を有していたという事です。軽部謙介・西野智彦『検証 経済失政-誰が、何を、なぜ間違えたか』(岩波書店)などにも詳しく記載されておりますが、危機の深刻化に際し、意思疎通がうまくいっていない事に問題の一端があるように思います。
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分かりやすく整理されていますが一点だけ補足します。
片岡さんが問題点を4つのポイント(銀行の経営状況についての楽観的な認識、景気判断の遅れ、迷走した日銀の金融政策、「良いデフレ論」の台頭)を取り上げられています。
最初の点については、97年における経営環境の認識の甘さを指摘されていますが、当時銀行の企画部にいた立場からすると違和感があります。
特に9月の東京三菱銀行の赤字決算は発表から、①資本の十分性、②資金繰りの2点については、経営は重度の緊張にさらされていました。
どこの銀行も似たり寄ったりだと思いますが、当時のシミュレーションは、あといくら不良債権処理を行えば資本不足となるか、かなり悲観的な分析を行っていた記憶があります。
しかし、当時はレピュテーショナルリスクがあったため、胸を張って「大丈夫です」と言わざるを得なかったのです。
記事を読みながら当時のことを振り返ってみましたが、やはり1990年代後半は経済の現状に対する認識も、不良債権に対する認識も甘かったですね。だからこそ、景気が大して良くなっていないにも関わらず消費税率引き上げができたし、不良債権問題で大手金融機関が相次いで経営破たんすることも見えなかった。どこかでまたバブルのような時代が来ることを待ち望み、一方で恐れていた部分があったのではないかと考えます。それが、1990年代後半のデフレ受容につながっていくのかもしれません。

改めて消費者物価指数のデータを見てみましたが、実はバブル期の年平均物価上昇率はそんなに激しいわけではありません。消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)の対前年上昇率はバブル末期の1991年でも+2.9%です。にも関わらず、「インフレ=悪」という刷り込みが強かったのは、前回の連載でも触れられていた地価高騰のイメージが強烈過ぎた面もありそうです。
追記: 野崎氏のコメントを見て愕然とした。つまりは当時の銀行が政府に対して保身の為に問題の先送りと「見えない化」をしたと言うことですか?我々製造業が品質不良を起こしているのに大丈夫です、と言い続けるのは不可能。何故なら不良品という「物」は誤魔化せないからだ。誤魔化せないにも関わらず隠蔽した三菱自動車がどうなったかは歴史が証明しています。

以下原文

いよいよ佳境へ。

今回振り返られている期間、私は前半は日本に居て海外の仕事に取り組み、後半は海外に駐在しており、正直なところ日本経済の動きをよく見ていたとは言えない。むしろアジア危機の後遺症に苦しむ東南アジア諸国を訪問するたびに、日本は相対的に健全だと(今となってみれば)勘違いしていた。その時既に東南アジア諸国は膿を出しきり上昇気流に乗りつつある一方、日本はじりじりと沈み続けていたのだ。

そして、今回指摘されている諸問題がリーマンショック後の白川日銀総裁、藤井財務大臣により、何の反省もなく繰り返されたことには深い憤りを禁じ得ない。それが日本の経済産業からどれだけ多くのものを失わせたかは、枚挙に暇がない。

私は2006〜2012年の6年間日本に閉じ篭って居たのだが、再び海外に出た時にその6年間で自分と日本が物凄く貧乏になっていることに直面し愕然としたのは記憶に新しい。
文章が難解ですね。
否定文を下敷きとした二重否定という高度な表現に、私の日本語力はついていけませんでした。

(引用)
この塩谷の認識は、消費税増税が住宅や半耐久消費財に対しての投資抑制効果の影響や、7-9月期の消費増加の背後にあった非耐久財・サービス消費の増加を見逃しており、7-9月期の前期比プラス成長が消費税に伴う駆け込み需要の影響が吸収された結果ではなかったという点が考慮されていません。
この連載について
三菱UFJリサーチ&コンサルティング 経済・社会政策部主任研究員の片岡剛士が、マクロ経済政策と日本の長期停滞との関係に力点を置きながら、日本の「失われた20年」について考察する。