まだメガバンク使ってるの? 元支店長が語る、信用金庫のススメ

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 突然ですがみなさん、「信用」はありますか? もっと直接的に言うと、銀行は事業資金や住宅資金の名目でお金を貸してくれますか?

 筆者はフリーランスのライターということもあり、その点は諦めていました。ですが、地元商店街の知り合いから、「○○信用金庫なら個人事業主でも融資してもらいやすい」という話を聞き、そうか、メガバンクは貸してくれなくても信用金庫なら可能性があるのかと興味が湧いてきました。 そこで、元銀行支店長で、著書『お金が貯まるのは、どっち!?』(アスコム)が40万部のベストセラーとなっている菅井敏之さんに、信用のない人間でも信用金庫なら本当にお金を貸してくれるのか伺ってみました。

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菅井敏之さん

1960年生まれ。学習院大学卒業後、1983年、三井銀行(現・三井住友銀行)入行。個人・法人取引、およびプロジェクトファイナンス事業に従事。金沢八景支店長、中野支店長を経て、48才のときに退職。アパート経営に力を入れ、6棟(約75室)のオーナーとして、年間7000万円の不動産収入を持つ。2012年には、田園調布にカフェ『SUGER COFFEE』をオープン。テレビ、ラジオの出演も多数。最新刊は『家族のお金が増えるのは、どっち!?』(アスコム)。

信用金庫の顧客対象は個人事業主

――そもそも信用金庫(以下、信金)は、三菱東京UFJ銀行や三井住友銀行などのようなメガバンクと何が違うんでしょうか?

 メガバンクが事業資金を融資する際、対象にしているのは大企業です。ですから、個人がメガバンクに事業資金を借りたいと思っても、まったく相手にされません。地方銀行は、地場の中堅企業が対象。信金は、地元の商店主といった個人事業主を顧客対象にしています(菅井)

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――信金なら、個人でも融資してもらえる可能性があると。サラリーマンの場合はどうでしょう? 住宅ローンならメガバンクでも借りられますよね。

 もちろん、今大企業や中堅企業に勤めているなら借りられるでしょう。ただ、サラリーマンもいつリストラに遭ったり、会社がなくなったりするかわからない時代ですよね。会社を辞めて、自分で事業を起こしたいと思ったとき、信金であれば親身になって相談に乗ってもらえます。

――なるほど、一種の保険として、サラリーマンも信金に口座を持った方が良いわけですね。

 いざ融資となったとき、重要なのは信用の履歴ですから、早めに口座を開設して、信用の実績を作っておくことです。融資を受けるなら、少なくとも3年は実績が欲しいですね。できれば、給与振り込みや積立、公共料金の引き落としを信金にまとめることをおすすめします。

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――信金というと、ATMの数など、利便性も気になります。

 利便性は圧倒的にメガバンクのほうが高いです。ですので生活費はメガバンクの口座に移して使えばいいでしょう。男女の付き合いじゃないので、どちらか一方に絞る必要はないですよ(笑)。

給与振込、積立、預金……信金との信用を築く方法

――信金はどう選んだら良いでしょうか?

 基本的には自分の居住地から近い信金を選びましょう。信金には「地域の発展に貢献する」という使命がありますので、あまりに離れた場所に住んでいると口座の開設ができないことがあります。

――飛び込みで行っても大丈夫なものですか?

 はい。ですが、一番良いのは、もし親が使っている信金があれば、そこで口座を開くことです。親の信用をそのまま引き継ぐことができるからです。次におすすめなのは、口座を持っている知り合いに紹介してもらうことですね。

――信金によっても、融資してもらいやすいところと、そうでないところがあると聞いたのですが。

 資金量の多い信金の方が、融資は受けやすいでしょう。支店の数などが一つの指標になりますので、参考にしてみてください。

――いざ融資をお願いするときに、注意すべきことはありますか?

 個人事業主の場合、大企業を背景にした信用は使えません。判断の材料となるのは人の資質、つまり人間性を見られると思ってください。

――なんだか厳しいですね。

 といっても難しい話ではありません。日頃からお金の相談をするなど、担当者と親しくなっておくことです。預金残高の額よりも、毎月コツコツと積み立てたり、ボーナスを預金したりすることで、信用実績を積みましょう。

 また、信金は個人事業主への融資経験が豊富ですから、担当者と仲良くしておくことで、補助金の申請や受領など、事業面のアドバイスを受けることもできます。さらに、地元の個人事業主のネットワークを把握しているのも信金の強みですから、税理士やビジネスパートナーなど、必要な人や会社を紹介してくれることも期待できますよ。

――信金が紹介する人であれば、資産的な裏打ちもしっかりしていそうで、安心できますね。

 融資を受ける際の金利は、メガバンクに比べると少し高いですが、そもそもメガバンクは個人に事業資金を貸してくれないわけで、信金に口座開設する必要性をひしひしと感じました。

 とはいえ、さすがに信金でも口座開設後すぐに融資は受けられないそうなので、早めにお付き合いを始めた方が良さそうです(筆者もさっそく商店街の知り合いに紹介してもらい、口座を開設しました)

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まとめ 信金との上手な付き合い方

1.居住地に近い信金を選ぶ
2.支店数の多さ等、資金量が豊富な信金を選ぶ
3.口座を持つ親や知人がいれば紹介してもらう
4.担当者とは密にコミュニケーションを図る
5.給与振込や積立、公共料金引き落とし等、取引実績を積み重ねる

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(執筆:小口 覺 / 編集:)

小口 覺
1969年兵庫県生まれ。ライター・構成家。雑誌やムック、Webメディア、単行本の企画・執筆を手がける。近年はデジタル領域での仕事が多く、スマホ芸人的な取材を受けることも。最近ハマっているのは万年筆。お仕事のご用命はnull.oguchi@gmail.comまで。