ロシアの情報セキュリティー大手、カスペルスキー研究所の報告書によると、世界の金融機関約100行がサイバー攻撃を受けたことがあるという。英紙フィナンシャル・タイムズ電子版が15日、報じた。攻撃の規模は調査中で、金融機関の被害総額は10億ドル(約1190億円)にのぼるもよう。ただ、実際にどれだけの金額が盗まれたかは確認できていない。
同紙によると、米国や中国、ロシア、ドイツなどを含む30カ国の金融機関が攻撃対象となった。これらの金融機関はサイバー安全保障の情報共有を進めている。
サイバー攻撃はロシアやウクライナ、欧州、中国に本拠を置く国際的な犯罪組織によるものとみられる。ハッカーは銀行のシステムに個人行員を狙ったフィッシングによって入り込んでいるという。行員の行動をまねて、米国や中国の口座に不正送金する。1回の攻撃で最高1000万ドルが盗まれたとされる。
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