2014.8.19 TUE
TEXT BY CHRIS HIGGINS
TRANSLATION BY KENJI MIZUGAKI/GALILEO
WIRED NEWS (UK)
マイクロソフトとイタリア技術研究所(IIT)の研究者たちが、単眼カメラを搭載した普通のスマートフォンを、3Dの奥行き距離センサーにつくり変えた。この研究成果は、カナダのヴァンクーヴァーで8月14日(米国時間)まで開催された「SIGGRAPH 2014」で発表された。
一般的な奥行き距離情報のセンシングには、たとえばKinectでも使われているような複数の画像データを必要とする。これは、アマゾンが開発中の6つのカメラを備えた3D対応スマートフォン(日本語版記事)や、グーグル独自の「Project Tango」(日本語版記事)などの新しい技術でも基本的には変わらない。これに対して今回の研究チームは、安価なLEDと機械学習の組み合わせを用いて、奥行きの近似値を得ることに成功した。
ホワイトペーパーの共著者であるシャハラム・イザディはヴァンクーヴァーで、「われわれは3Dカメラの常識を覆した」と語った。
シーン・ファネロが率いる研究チームは、「Galaxy Nexus」搭載カメラの赤外線フィルターを取り外し(もともとこのフィルターは、写真には望ましくない光をブロックするために用いられている)、近赤外線を発する複数のLEDと、赤外線バンド・パスフィルターを取り付けるだけで、奥行き距離情報をスマートフォンに記録できるようにしてみせた(冒頭の動画の最初の部分)。
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