ワシントン=峯村健司
2016年12月17日07時28分
南シナ海のフィリピン沖を航行していた米海軍の無人潜水機が中国海軍の艦船に奪われたことを、米国防総省のクック報道官が16日明らかにした。国防総省は中国側に対し、国際法の義務に従って速やかに返却するように求めた。
クック氏によると、米海軍の調査船が15日、フィリピン北部のスービック湾から約50マイル(約93キロ)北西の海域で、無人機潜水機を使って水温や塩分濃度の調査をしていた。調査船が回収しようとしたところ、中国海軍の艦船が近づいてきて無人機を拿捕(だほ)した。米海軍の調査船は無線で返却するように求めたが、中国艦船は無視してその場を去ったという。
米国防総省当局者によると、無人機は海洋調査が目的で、軍事や機密情報ではないという。
南シナ海では中国が南沙(英語名スプラトリー)諸島の七つの人工島すべてに航空機やミサイルを撃ち落とす「近接防御システム」(CIWS)を配備したことが14日に明らかになったばかりで、米政府は軍事拠点化を批判していた。(ワシントン=峯村健司)
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朝日新聞国際報道部