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育児チラシ「昔の男女観」 名古屋学院大教授、栗東市長を提訴

 滋賀県栗東市教育委員会が作ったチラシ「子育てのための12か条」に、昔ながらの男女観をイメージさせるイラストがあり、男女共同参画社会基本法に違反しているとして同市在住の早川洋行・名古屋学院大教授(55)=現代社会学=が26日、市長に対し、印刷費など約41万円を市に賠償請求するよう求める住民訴訟を大津地裁に起こした。

 訴状などによると、チラシには男の子の絵と共に「元気な返事」の言葉があり、女の子の方には「丁寧に言葉を添えて」と書かれており、「男は元気、女は優しくという昔ながらの男女観だ」と主張。父親が子どもに話し掛けるイラストには「規範意識を高める」の記載がある一方、失敗した子を励ます場面では母親が描かれている。「『父親はあるじとして指導する』など男女に主従関係があると思わせる内容。両親を登場させれば問題なかった」としている。

 国が同基本法に基づき自治体などを対象に作成した「公的広報の手引」は、性別によるイメージの固定化や男女を対等に描いているかに注意するよう求めているが、これにも反するとした。

 チラシはポスターと共に2014年に作られ、学校や関係機関に配布された。

 栗東市は「訴状の内容を精査した上で対応したい」としている。

(中日新聞)

原告側が「昔ながらの男女観だ」と指摘する栗東市のチラシの一部

原告側が「昔ながらの男女観だ」と指摘する栗東市のチラシの一部

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